複数の食物連鎖を重ねて食物網をつくろう
このレッスンの役割
前のセクションでは、資料から一本ずつ食物連鎖を取り出しました。しかし、野外の生物は一種類だけを食べるとは限らず、一種類の天敵だけに食べられるとも限りません。ここでは、複数の食物連鎖を重ねた食物網という見方へ進みます。
目標は、一本の食物連鎖と食物網の違いを説明し、一つの生物に出入りする複数の矢印を読めることです。
知る・理解する
食物網とは、生態系にある多くの食物連鎖が網の目のように重なったものです。矢印の向きは食物連鎖と同じで、食べられる生物から食べる生物へ、有機物とエネルギーが移る向きです。
草原では、草をバッタとウサギが食べます。バッタをカエルと小鳥が食べ、カエルをヘビが食べます。小鳥、ウサギ、ヘビをタカが食べることもあります。この関係には、たとえば次の食物連鎖が含まれます。
- 草 → バッタ → カエル → ヘビ → タカ
- 草 → バッタ → 小鳥 → タカ
- 草 → ウサギ → タカ
これらを重ねたものが食物網です。
図では、バッタから二本の矢印が出ています。これはバッタがカエルと小鳥の両方に食べられることを示します。タカには複数の矢印が入っています。これはタカが複数の食物を利用することを示します。
具体例で使う
「バッタを含み、タカで終わる食物連鎖を二本書け」と問われたら、草 → バッタ → 小鳥 → タカと、草 → バッタ → カエル → ヘビ → タカを取り出せます。
食物網から一本の鎖を取り出すときは、矢印の向きに沿って、生産者から切れずにたどります。途中で矢印を逆にたどらないようにします。
誤答を直して次の学びへつなげる
「食物網は、とても長い一本の食物連鎖」という説明は誤りです。食物網では経路が分岐し、再び合流します。一つの生物に複数の食物や捕食者がいるためです。
また、図に描かれた矢印がすべて自然界の関係だと決めつけません。食物網は、観察や胃内容物などの証拠で確認した関係をモデル化したものです。次は、捕食記録を漏れなく矢印へ変えて食物網を描きます。
自分で確かめよう
確認1:食物網とは何?
生態系にある複数の食物連鎖が、分岐や合流をしながら網の目のように重なったものです。確認2:バッタからカエルと小鳥へ矢印が出るのは何を示す?
バッタがカエルと小鳥の両方に食べられ、有機物が二つの経路へ移ることを示します。確認3:図から草・バッタ・タカを含む連鎖を一つ書こう。
例:草 → バッタ → 小鳥 → タカです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。