生物と環境が互いに変える関係を説明しよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、生物と環境条件を同じ場所で記録しました。ここでは、見つけた関係を原因と結果の向きまで考えます。環境は生物に影響しますが、生物もまた環境を変えます。この双方向の見方は、生態系の変化や人間活動の影響を説明する土台です。
目標は、「AがBに影響する」で止まらず、BからAへの作用や、間に別の要因が入る間接的な影響まで矢印で説明できることです。
知る・理解する
環境から生物への作用を環境作用、生物から環境への作用を環境形成作用と呼ぶことがあります。用語より大切なのは、矢印の向きを確かめることです。
たとえば、光が多いと植物の光合成が活発になります。これは「光→植物」です。一方、木が葉を広げると地面に届く光が減り、落ち葉がたまると土の状態も変わります。これは「植物→光や土」です。
直接的な影響は、木が光をさえぎるように間が短い関係です。間接的な影響は、「木が落ち葉を供給する→土壌動物や微生物が増える→分解が進む→土の状態が変わる」のように途中の要因を通る関係です。
具体例で使う
池で水草が増えた場面を考えます。水草は光合成で水中に酸素を供給し、水生動物のかくれ場所にもなります。したがって、「水草が増える→酸素やかくれ場所が増える→水生動物が生活しやすくなる」と予測できます。
しかし、水草が水面をおおいすぎると、下に光が届きにくくなることもあります。夜には水草も呼吸します。一つの生物の増加が必ず全体によいとは限らず、量や時刻、相手によって作用が変わるのです。
誤答を直して次の学びへつなげる
「環境が生物を決め、生物は環境に従うだけ」という考えは半分だけ正しい説明です。植物は日陰をつくり、ミミズは土をかき混ぜ、サンゴは多くの生物のすみかをつくります。生物は環境を受ける側であると同時に、つくる側でもあります。
説明するときは、矢印の始点を原因、終点を結果として一つずつ読みます。途中を飛ばさず、「なぜ次の変化が起こるか」を言葉で補うと、未知の資料にも対応できます。
自分で確かめよう
確認1:「強い光で植物の成長が速くなる」の矢印はどちら向き?
光から植物へ向かう矢印です。環境が生物に影響しています。確認2:木が土の環境を変える経路を一つ説明しよう。
例:木が落ち葉を供給し、土壌動物や微生物が分解することで、土の無機物や構造が変化する。確認3:間接的な影響とは何?
原因から結果へ直接作用するのではなく、一つ以上の別の要因を通して伝わる影響です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。