LESSON 01

火山噴出物を見分けよう

安全に標本を観察し粒の大きさを測ろう

準備された標本を安全に観察し、名称を予想する前に粒径・形・穴・表面を同じ基準で記録します。

安全に標本を観察し粒の大きさを測ろう

このレッスンの役割

ここは6レッスン中の2番目です。前のレッスンで、火山噴出物を気体・液体・固体に分け、固体粒子を2 mmと64 mmの境界で分類しました。今回は、教師が準備した標本を安全に観察し、分類に必要な事実を自分で記録します。

今回完成させる力は、名称を予想する前に、粒径・形・穴・表面を同じ方法で観察することです。次のレッスンでは、その特徴がどのようなでき方で生じたかを説明します。

まず知る

火山灰は非常に細かく、目や呼吸器に入るおそれがあります。噴火中や降灰中に採集へ行かず、学校や施設が安全を確認し、密閉して用意した標本を使います。

観察の前に安全を確認します。

  • 標本は教師の指示があるものだけを使う
  • 粉を吹く、においを直接かぐ、口に入れる操作をしない
  • 必要に応じて保護眼鏡、マスク、手袋を使う
  • トレーの上で扱い、こぼしたら自分で掃かず教師へ知らせる
  • 観察後は容器を閉じ、手を洗う
  • 灰が降っている現地では、観察より公的な避難・防災情報を優先する

使う道具は、透明な密閉容器、方眼紙または目盛り、ルーペ、必要なら目の大きさが分かっているふるいです。未知の粉末を素手で触る必要はありません。

理解する

観察は「予想→確認」ではなく、「事実の記録→分類→でき方の考察」の順です。

火山噴出物標本を安全に観察する配置と記録項目トレー上の密閉容器、方眼、ルーペを使い、粒径、形、穴、表面を観察してから分類する手順を示す密閉容器を方眼の上へ観察カード1. 粒径:数値と単位2. 形:角ばる・丸み3. 穴:数・大きさ4. 表面:光沢・ざらつき5. 色:補助情報最後に分類する

粒径は、見えている長さのうち最も長い部分を測る方法にそろえます。複数の粒がある場合は、一粒だけでなく、たとえば20粒を同じ方法で測ります。

記録項目 よい記録 弱い記録
粒径 0.4〜1.6 mm 小さい
角ばった粒が15/20粒 ごつごつ
20粒中12粒に穴 穴っぽい
表面 光を当てると一部に光沢 きれい
灰色と白色が混じる 火山灰色

「火山灰に見える」は観察事実ではなく分類の予想です。まず数値や数を記録します。

ルーペは標本に近づけ、顔とルーペの位置を調整して焦点を合わせます。密閉容器を開ける必要はありません。透明な容器越しでも、粒径や形を比べられます。

ふるいを使う場合は、目の大きさを記録します。2 mmのふるいを通った粒は「2 mmより小さい可能性」を示しますが、網目の向きや細長い粒の通り方による誤差があります。境界付近は方眼や拡大写真でも確認します。

使う

標本Aを密閉容器越しに20粒観察しました。

項目 結果
最長径 0.3〜1.4 mm
18粒が角ばる
5粒に小さな穴
表面 一部にガラスのような光沢
灰色、黒色、透明に近い粒が混じる

すべて2 mm未満なので、粒径による分類は火山灰です。「灰色だから」ではなく、測定値が境界より小さいことが根拠です。

標本Bでは、最長径が3〜18 mmでした。これは2 mm以上64 mm未満なので火山れきです。穴が多いことはでき方を考える手がかりですが、火山れきかどうかを決める第一の基準は粒径です。

次の記録には問題があります。

「標本Cは黒くて軽そうなので火山灰だと思う。」

測定値がなく、「軽そう」は実際に測っていません。修正するなら、容器越しに方眼と比べて粒径を測り、形・穴・表面を記録します。重さを比べるなら、同じ体積や同じ個数など条件も決めます。

転用する

拡大写真しかない資料では、尺度が写っているかを最初に確かめます。定規やスケールバーがなければ、粒径の数値を決められません。写真で大きく見えることと、実物が大きいことは別です。

写真Dには、スケールバー10 mmと、長さがその半分ほどの粒が写っています。粒の最長径は約5 mmと見積もれるので、火山れきの範囲です。

写真Eには尺度がありません。この場合は「角ばって穴がある」と形の事実は言えますが、火山灰か火山れきかは判定できません。「2 mmの尺度が必要」と追加情報を示します。

観察結果にばらつきがある場合は、平均だけでなく範囲と個数を残します。0.5 mmの粒が多くても、12 mmの粒が混じれば、火山灰と火山れきが混在しています。

確認1:名称を予想する前に記録する四つの中心項目は?粒径、形、穴、表面です。色は補助情報として記録し、分類は測定後に行います。
確認2:降灰中に外で新しい灰を集めてはいけないのはなぜ?細かな粒子を吸い込んだり目に入れたりする危険があり、噴火時は観察より避難や安全確保を優先するためです。
確認3:尺度のない拡大写真から火山灰と断定できる?できません。形や穴は記録できますが、2 mmの境界と比べる実寸尺度がないため、粒径分類には追加情報が必要です。

まとめ

安全な標本観察では、準備された密閉標本をトレー上で扱い、粉を舞わせません。名称の前に、粒径を数値と単位で測り、形・穴・表面を同じ基準で記録します。次は、この観察事実を、マグマの破砕・気泡・飛行中の冷却というでき方と結びます。

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