未知の火成岩資料から冷え方を説明しよう
このレッスンの役割
ここは「マグマが冷えてできる火成岩」6レッスン中の最終レッスンです。マグマの固化、冷却模型、火山岩と深成岩、地下断面からの推定、誤答修正を統合します。
今回完成させる力は、形成位置・冷却曲線・結晶サイズ・露頭記録から必要な証拠を選び、未知試料の冷え方と火成岩の型を不確実性つきで説明することです。次のセクションでは、結晶の大きさの組合せを正式な組織名で分類します。
まず知る
初見資料は、次の順に整理します。
- 火成岩である根拠を確認する
- 写真の倍率・スケールをそろえる
- 結晶サイズを一つでなく全体から読む
- 冷却曲線から温度低下の速さを比べる
- 現在地ではなく形成時の場所を考える
- 火山岩・深成岩のどちらかを結論にする
- 食い違う証拠と追加調査を示す
色や地名は補助情報です。中心証拠は、冷却速度・結晶成長・形成時の地下断面です。
理解する
次の図は、未知試料AとBについて、冷却曲線・同倍率写真・地下断面を対応させたものです。
資料Aは温度が速く下がり、同じ倍率で細かな結晶が中心です。地表近くで急に冷えた火山岩と考えられます。
資料Bは温度がゆっくり下がり、大きな結晶が組み合わさっています。地下深くでゆっくり冷えた深成岩と考えられます。
複数資料が同じ結論を支えると、推定は強くなります。一つの資料が合わないときは、無視せず原因を調べます。
使う
初見資料Cを判定します。
- 現在は山地の地表に露出
- 同倍率写真では結晶の代表長3.8 mm
- 周囲の岩石との境界で、周囲が熱を受けた跡がある
- 上にあった厚い地層が侵食された記録
- 冷却モデルでは、ゆっくり冷えた試料に近い
答案例:
「試料Cは大きな結晶が全体に見られ、冷却モデルではゆっくり冷えた試料に近い。周囲の岩石へ熱を与えた地下岩体で、上の地層が侵食された記録もあるため、形成時には地下深くでゆっくり冷えた深成岩と考えられる。現在地表にあるのは、隆起と侵食による可能性がある。」
根拠は三種類あります。
- 結晶:成長時間が長い
- 冷却モデル:ゆっくり冷えた
- 地質関係:地下へ入り込んだ岩体と侵食
次の答案は弱いものです。
「Cは白っぽく、山で見つかったので深成岩である。」
白色と山地は、形成時の深さや冷却速度を直接示しません。数値と地質関係へ置き換えます。
転用する
試料Dには、次の食い違う資料があります。
- 大きな結晶が少数ある
- その周囲は非常に細かい
- 岩体は地表近くの溶岩流につながる
- 大きな結晶の中心部は、地表へ出る前にできた
全体を深成岩とするのは不適切です。地下で一部の結晶が成長した後、マグマが地表付近へ移動して残りが急冷した可能性があります。この結晶の組合せは、次のセクションで正式に扱います。
試料Eは、結晶が見えず、形成位置の資料もありません。黒色だけが分かっています。この情報では火山岩・深成岩を確定できません。同倍率の拡大写真、冷却記録、岩体の位置関係を追加で求めます。
資料Fでは冷却曲線が急ですが、写真の結晶が大きく見えます。スケールバーを見ると、写真Fは試料Aの20倍の倍率でした。実寸へ直すと結晶は細かく、冷却曲線と一致します。写真上の見かけを実物サイズと混同しないことが重要です。
総合答案の型
「資料[番号]では[数値・観察事実]が見られる。これは結晶の成長時間が[長い/短い]ことを示し、[急に/ゆっくり]冷えたと考えられる。形成時は[場所]で、[火山岩/深成岩]の可能性が高い。ただし[不足・食い違う証拠]を確かめる必要がある。」
戻る場所
- マグマが岩石になる順序が曖昧:1番目へ
- 公平な冷却比較ができない:2番目へ
- 火山岩・深成岩を逆にする:3番目へ
- 現在地と形成時を混同:4番目へ
- 色だけで決める:5番目へ
確認1:未知試料を判定する中心証拠を三つ挙げると?
結晶サイズ、冷却曲線、形成時の地下断面や岩体の位置関係です。確認2:大きな結晶が少数、周囲が細かい試料を深成岩と断定できる?
できません。地下で一部が成長した後、地表付近で残りが急冷した可能性があり、岩石全体の冷却履歴を考えます。確認3:写真と冷却曲線が合わないとき最初に何を確かめる?
倍率・スケールバー、同じ試料か、測定位置、時間軸と温度軸を確認します。まとめ
未知の火成岩は、結晶サイズ、冷却曲線、形成時の位置を統合し、成長時間を介して火山岩・深成岩を判断します。現在地や色だけで断定せず、食い違う証拠は冷却履歴を考える手がかりにします。次は、結晶の組合せを斑状組織・等粒状組織として詳しく見分けます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。