マグマが岩石になるまでを時間順に追おう
このレッスンの役割
ここは「マグマが冷えてできる火成岩」6レッスン中の1番目です。前のセクションでは、マグマや岩石が砕けてできる火山灰・火山れきなどを分類しました。今回は、砕けずに残ったマグマが冷え、固い岩石になるまでを扱います。
今回完成させる力は、マグマの冷却・結晶化・固化を時間順に説明することです。次のレッスンでは、冷やす速さだけを変えた模型から、結晶が成長する時間との関係を考えます。
まず知る
マグマが冷えて固まってできた岩石を火成岩といいます。
地下のマグマは、さまざまな成分が高温で溶け合った状態です。温度が下がると、成分の一部が規則正しく並び、固体の結晶として成長し始めます。さらに冷えると結晶が増え、残りも固まり、全体が岩石になります。
時間順に並べると次のようになります。
- 高温のマグマがある
- 周囲へ熱が移り、温度が下がる
- 一部の成分が結晶になり始める
- 結晶が成長し、別の結晶もできる
- 全体が固まり、火成岩になる
火成岩は「溶岩だけが固まった岩石」ではありません。地表へ出ず、地下で冷え固まったマグマも火成岩になります。
「固まる」と「結晶ができる」は関係しますが、同じ一瞬の出来事ではありません。冷えている途中から結晶ができ始め、結晶とまだ溶けた部分が共存する時間があります。
理解する
次の図は、マグマが冷えて火成岩になる間の変化を示す模式図です。
図の中央が大切です。マグマは、液体から一気に一枚の固体へ変わるのではありません。いくつかの結晶ができ、成長し、そのすき間にまだ溶けた部分が残ります。
結晶とは、原子などが規則正しく並んだ固体です。十分な時間と場所があると、結晶は大きく成長できます。冷えるのが速いと、結晶が大きくなる前に全体が固まりやすくなります。この違いは次のレッスンで模型を使って確かめます。
水が氷になることは、「冷えると固体になる」という点のたとえにはなります。しかしマグマには複数の成分があり、複数種類の結晶が異なる温度でできるため、水の凍結とまったく同じではありません。
使う
次の出来事を正しい時間順に並べます。
ア:全体が固まり火成岩になる
イ:高温のマグマが周囲へ熱を失う
ウ:一部の成分が結晶になり始める
エ:結晶が成長し、まだ溶けた部分と共存する
順番は、イ→ウ→エ→アです。
理由を文にします。
「高温のマグマが周囲へ熱を失って温度が下がると、一部の成分が結晶になり始める。冷却が続く間に結晶が成長し、最後に全体が固まって火成岩になる。」
次の誤答を考えます。
「火成岩は、噴火で地表を流れた溶岩だけが固まった岩石である。」
誤りは、地下で冷えたマグマを除いていることです。修正すると、「火成岩はマグマが冷えて固まった岩石で、地表付近でできるものも地下深くでできるものもある」となります。
転用する
地下工事で見つかった岩体に、互いに組み合わさった結晶が見えました。近くに現在活動中の火山はありません。
この岩体が火成岩である可能性はあります。過去に地下へ入り込んだマグマが冷え固まり、その後の隆起や侵食によって地表近くへ現れたかもしれません。「現在火山がないから火成岩ではない」とは言えません。
別の資料では、溶岩流が冷えて固まった黒い岩石が示されています。これは地表付近でできた火成岩です。地下のものと地表付近のものは、どちらもマグマ由来ですが、冷える速さが違うため、結晶の見え方が異なる可能性があります。
ここで言えるのは「冷却時間が結晶成長に影響する可能性」までです。正式な組織名や代表的な岩石名は、後のセクションで扱います。
説明の型
「もとは[マグマまたは溶岩]で、[周囲へ熱が移る]ことで温度が下がった。すると[結晶化]が進み、最後に全体が固まって[火成岩]になった。」
確認1:火成岩とは何?
マグマが冷えて固まってできた岩石です。地表付近でも地下深くでもできます。確認2:「マグマは一瞬で一枚の固体になる」が誤りなのはなぜ?
冷却中に一部の成分が結晶になり、結晶とまだ溶けた部分が共存する段階を経て、最後に全体が固まるからです。確認3:現在火山がない場所の地下から火成岩が見つかるのはなぜ?
過去のマグマが地下で固まり、地殻変動や侵食で現在の地表近くへ現れることがあるからです。まとめ
火成岩は、マグマが熱を失い、一部の成分が結晶化し、結晶が成長しながら全体が固まってできる岩石です。地表へ出た溶岩だけでなく、地下で冷えたマグマも火成岩になります。次は、冷却速度だけを変えた資料から、結晶の大きさが変わる理由を調べます。
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