LESSON 01

マグマが冷えてできる火成岩

マグマが岩石になるまでを時間順に追おう

マグマが熱を失い、結晶化・結晶成長・固化を経て火成岩になる過程を時間順に説明します。

マグマが岩石になるまでを時間順に追おう

このレッスンの役割

ここは「マグマが冷えてできる火成岩」6レッスン中の1番目です。前のセクションでは、マグマや岩石が砕けてできる火山灰・火山れきなどを分類しました。今回は、砕けずに残ったマグマが冷え、固い岩石になるまでを扱います。

今回完成させる力は、マグマの冷却・結晶化・固化を時間順に説明することです。次のレッスンでは、冷やす速さだけを変えた模型から、結晶が成長する時間との関係を考えます。

まず知る

マグマが冷えて固まってできた岩石を火成岩といいます。

地下のマグマは、さまざまな成分が高温で溶け合った状態です。温度が下がると、成分の一部が規則正しく並び、固体の結晶として成長し始めます。さらに冷えると結晶が増え、残りも固まり、全体が岩石になります。

時間順に並べると次のようになります。

  1. 高温のマグマがある
  2. 周囲へ熱が移り、温度が下がる
  3. 一部の成分が結晶になり始める
  4. 結晶が成長し、別の結晶もできる
  5. 全体が固まり、火成岩になる

火成岩は「溶岩だけが固まった岩石」ではありません。地表へ出ず、地下で冷え固まったマグマも火成岩になります。

「固まる」と「結晶ができる」は関係しますが、同じ一瞬の出来事ではありません。冷えている途中から結晶ができ始め、結晶とまだ溶けた部分が共存する時間があります。

理解する

次の図は、マグマが冷えて火成岩になる間の変化を示す模式図です。

高温のマグマが冷却し結晶化して火成岩になる時間変化左の高温でほぼ液体のマグマから、中央の結晶と液体が共存する状態を経て、右の複数の結晶が組み合わさった火成岩になる過程高温のマグマ冷えている途中火成岩冷却固化結晶とまだ溶けた部分が共存する時間が進み、温度が下がる

図の中央が大切です。マグマは、液体から一気に一枚の固体へ変わるのではありません。いくつかの結晶ができ、成長し、そのすき間にまだ溶けた部分が残ります。

結晶とは、原子などが規則正しく並んだ固体です。十分な時間と場所があると、結晶は大きく成長できます。冷えるのが速いと、結晶が大きくなる前に全体が固まりやすくなります。この違いは次のレッスンで模型を使って確かめます。

水が氷になることは、「冷えると固体になる」という点のたとえにはなります。しかしマグマには複数の成分があり、複数種類の結晶が異なる温度でできるため、水の凍結とまったく同じではありません。

使う

次の出来事を正しい時間順に並べます。

ア:全体が固まり火成岩になる
イ:高温のマグマが周囲へ熱を失う
ウ:一部の成分が結晶になり始める
エ:結晶が成長し、まだ溶けた部分と共存する

順番は、イ→ウ→エ→アです。

理由を文にします。

「高温のマグマが周囲へ熱を失って温度が下がると、一部の成分が結晶になり始める。冷却が続く間に結晶が成長し、最後に全体が固まって火成岩になる。」

次の誤答を考えます。

「火成岩は、噴火で地表を流れた溶岩だけが固まった岩石である。」

誤りは、地下で冷えたマグマを除いていることです。修正すると、「火成岩はマグマが冷えて固まった岩石で、地表付近でできるものも地下深くでできるものもある」となります。

転用する

地下工事で見つかった岩体に、互いに組み合わさった結晶が見えました。近くに現在活動中の火山はありません。

この岩体が火成岩である可能性はあります。過去に地下へ入り込んだマグマが冷え固まり、その後の隆起や侵食によって地表近くへ現れたかもしれません。「現在火山がないから火成岩ではない」とは言えません。

別の資料では、溶岩流が冷えて固まった黒い岩石が示されています。これは地表付近でできた火成岩です。地下のものと地表付近のものは、どちらもマグマ由来ですが、冷える速さが違うため、結晶の見え方が異なる可能性があります。

ここで言えるのは「冷却時間が結晶成長に影響する可能性」までです。正式な組織名や代表的な岩石名は、後のセクションで扱います。

説明の型

「もとは[マグマまたは溶岩]で、[周囲へ熱が移る]ことで温度が下がった。すると[結晶化]が進み、最後に全体が固まって[火成岩]になった。」

確認1:火成岩とは何?マグマが冷えて固まってできた岩石です。地表付近でも地下深くでもできます。
確認2:「マグマは一瞬で一枚の固体になる」が誤りなのはなぜ?冷却中に一部の成分が結晶になり、結晶とまだ溶けた部分が共存する段階を経て、最後に全体が固まるからです。
確認3:現在火山がない場所の地下から火成岩が見つかるのはなぜ?過去のマグマが地下で固まり、地殻変動や侵食で現在の地表近くへ現れることがあるからです。

まとめ

火成岩は、マグマが熱を失い、一部の成分が結晶化し、結晶が成長しながら全体が固まってできる岩石です。地表へ出た溶岩だけでなく、地下で冷えたマグマも火成岩になります。次は、冷却速度だけを変えた資料から、結晶の大きさが変わる理由を調べます。

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