LESSON 01

火山噴出物を見分けよう

火山から出るものを状態と大きさで分けよう

火山ガス・溶岩・火山砕屑物を状態で分け、固体粒子を2 mmと64 mmの境界で根拠つき分類します。

火山から出るものを状態と大きさで分けよう

このレッスンの役割

ここは「火山噴出物を見分けよう」6レッスン中の1番目です。前のセクションでは、マグマのねばりけによって気体の抜け方や噴火傾向が変わることを学びました。今回は、噴火で火山から出たものを、名前の丸暗記ではなく「状態」と「粒の大きさ」という共通の基準で整理します。

今回完成させる力は、火山ガス・溶岩・固体の火山砕屑物を区別し、固体粒子を大きさで分類することです。次のレッスンで、安全に標本を観察し、実際に粒径や形を記録できるようにします。

まず知る

火山から出る物質をまとめて火山噴出物といいます。最初に、噴出したときや地表に出たときの状態を見ます。

大きな分類 状態 見分ける中心
火山ガス 気体 水蒸気などを中心とする気体
溶岩 液体として流れ出たマグマ 地表を流れる、または冷えて固まる
火山砕屑物 固体の粒やかたまり 粒径、形、でき方

地下にあるときはマグマ、地表へ流れ出たものは溶岩と呼びます。冷えて固まった後も、「溶岩流が固まった地形」のように溶岩と表現することがあります。

火山灰は煙でも、ものが燃えた灰でもありません。噴火でマグマや岩石が細かく砕かれた、直径2 mm未満の固体粒子です。

固体の火山砕屑物は、粒の直径で次のように分類します。

  • 2 mm未満:火山灰
  • 2 mm以上64 mm未満:火山れき
  • 64 mm以上:火山岩塊や火山弾

64 mm以上のうち、すでに固い岩石が砕かれて飛んだ角ばったものは火山岩塊、まだ軟らかい状態で飛び出し、飛行中に形が変わって固まったものは火山弾と呼び分けます。大きさだけで火山弾と断定せず、形やでき方も確かめます。

理解する

次の図は粒径の境界を同じものさしに置いた模式図です。粒の絵は見やすく強調しており、実寸ではありません。

火山砕屑物を2ミリメートルと64ミリメートルで分ける粒径尺度2ミリメートル未満を火山灰、2ミリメートル以上64ミリメートル未満を火山れき、64ミリメートル以上を火山岩塊または火山弾と分類する2 mm64 mm火山灰火山れき火山岩塊・火山弾粒径が大きくなる方向

分類では境界値を正確に扱います。

  • 1.9 mmは2 mm未満なので火山灰
  • 2.0 mmは2 mm以上なので火山れき
  • 63 mmは64 mm未満なので火山れき
  • 64 mmは64 mm以上なので火山岩塊または火山弾の大きさ

「小さいから灰」「大きいから弾」ではなく、測った値と単位を使います。

状態と大きさは別の分類基準です。たとえば、地表を流れる溶岩は連続した液体として噴出したもので、直径を測って火山れきにするものではありません。火山ガスも粒径分類には入りません。

また、火山灰の色は白、灰、黒などさまざまです。色は成分や状態を考える補助になりますが、火山灰かどうかを決める第一の基準は粒径です。

使う

次の試料を分類します。

試料 観察記録
A 噴火後に採取した固体粒子、直径0.4〜1.2 mm
B 噴火後に採取した固体粒子、直径8〜25 mm
C 飛行中に回転したような丸みがあり、最大径90 mm
D 火口から地表を赤熱して流れた物質
E 火口から放出された水蒸気などの気体

分類は次のようになります。

  • A:火山灰。すべて2 mm未満の固体粒子だから
  • B:火山れき。2 mm以上64 mm未満だから
  • C:火山弾の可能性。64 mm以上で、軟らかい状態で飛び形が変わった特徴があるから
  • D:溶岩。地表へ液体として流れ出たマグマだから
  • E:火山ガス。気体として放出されたから

Cについて「必ず火山弾」と断定しないのは、写真や外形だけでは、噴出時に軟らかかったかを完全には確認できない場合があるからです。採取記録や内部構造も手がかりにします。

試料Fの直径が「2 mm」と書かれていたら、火山灰ではなく火山れきです。「未満」と「以上」を読み分けます。この境界は入試でよく問われます。

転用する

ある採取地点では、直径0.2〜1.5 mmの粒子が層になって積もり、その中に直径12 mmの粒が少数混じっていました。この層全体を「全部火山灰」とするのは不正確です。

よい説明は次のようになります。

「大部分は2 mm未満なので火山灰だが、12 mmの粒は火山れきに分類される。層には複数の粒径の火山砕屑物が混ざっている。」

自然の試料は、教科書の箱のように一種類だけとは限りません。一粒ごとに分類するのか、層の中心的な粒径を述べるのか、設問を確認します。

さらに、直径70 mmの角ばった粒子が見つかっても、大きさだけでは火山弾とは決められません。固い岩石が砕けて飛んだ火山岩塊の可能性があります。丸み、表面、内部の穴、採取記録などを追加で調べます。

判定の型

「試料は[気体・液体・固体]である。固体なら直径は[数値と単位]で、[境界との比較]なので[分類名]に分類される。さらに[形やでき方の証拠]から[より詳しい判定]と考えられる。」

確認1:直径1.8 mmの固体粒子は何?2 mm未満なので火山灰です。色ではなく、粒径と境界で判断します。
確認2:「火山灰は煙の粒」が誤りなのはなぜ?火山灰は、マグマや岩石が噴火で細かく砕かれた直径2 mm未満の固体粒子で、気体の煙そのものではないからです。
確認3:直径80 mmの粒を火山弾と断定できる?大きさだけでは断定できません。64 mm以上ですが、固い岩石が砕けた火山岩塊か、軟らかい状態で飛んだ火山弾かを形やでき方から確かめます。

まとめ

火山噴出物は、まず気体の火山ガス、液体として流れ出る溶岩、固体の火山砕屑物に分けます。固体粒子は2 mmと64 mmを境界に、火山灰・火山れき・火山岩塊や火山弾へ分類します。状態、大きさ、でき方を混ぜずに判定することが中心技能です。次は、安全な標本観察で粒径・形・穴・光沢を記録します。

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