LESSON 01

文字との出会い

文字は数の「入れもの」

文字を、答えを隠す記号ではなく、場面に応じた数を入れられる入れものとして捉える。

文字は数の「入れもの」

このレッスンの役割
「文字との出会い」全3レッスンの1番目です。小学校で使った□や数の決まりを出発点に、文字が数の代わりになる意味をつかみます。ここでは文字式の書き方や計算はまだ覚えません。

おすすめの学び方

このレッスンは、手順を暗記する回ではなく、考え方を理解する回です。文字を見たら、その文字に具体的な数を2つか3つ入れて、式の意味が変わらないか確かめながら読みましょう。

今日の問い

数学で使う xa は、何を表しているのでしょう。

文字は、答えを隠すためだけの記号ではありません。場面に合う数を入れられる「入れもの」として働きます。

小学校の□から文字へ

小学校で、次のような式を見たことがあるでしょう。

□ + 5 = 12

□に入る数は7です。中学校では、この□の代わりに x などの文字を使います。

x + 5 = 12

このときの x は「条件に合う、まだ分からない一つの数」です。

しかし、文字にはもう一つ大切な使い方があります。1本120円の鉛筆を何本か買う場面で、本数を x 本とすると、x には1、2、3……といろいろな数が入ります。この x は「場面に応じて変わる数」です。

文字xを数の入れものとして表した図 1、4、マイナス2などの数を、文字xの箱へ入れられることを示す 14−2 x xには、場面に合う数を入れられる

数を入れて確かめよう

x + 3 という式に、いくつかの数を入れます。

xに入れる数 x + 3 式の値
1 1 + 3 4
4 4 + 3 7
−2 −2 + 3 1

x が変わると式の値も変わります。それでも「入れた数に3を足す」という関係は変わりません。文字は、この共通する関係を残してくれます。

同じ文字には同じ数が入る

一つの式の中では、同じ文字は同じ数を表します。

x = 4 のとき、x + x4 + 4 です。左の x だけ4、右の x だけ別の数にはできません。

一方、別の問題へ移れば、x に別の数を入れてかまいません。文字そのものに決まった数が住んでいるわけではなく、問題の中で「この文字が何を表すか」を決めるからです。

例題:年齢を文字で表す

a が「今の年齢」を表すとします。

  • 3年後の年齢は a + 3
  • 5年前の年齢は a − 5

もし a = 12 なら、3年後は15歳、5年前は7歳です。

ここで大切なのは、答えを出す前に「a は今の年齢」と言葉で確認することです。文字の意味が決まれば、足すのか引くのかを判断できます。

よくある間違いと戻り方

間違い:文字は数字とは別の特別なものだと思う

原因は、文字の見た目に気を取られ、数を入れて確かめていないことです。

戻り方は簡単です。x = 2x = 5 など、具体的な数を入れて式を読み直します。数を入れて普通の計算に戻せれば、文字も数の代わりだと分かります。

間違い:同じ式の二つのxへ別々の数を入れる

同じ文字は同じ数量を指します。別の数量を表したいときは、xy のように別の文字を使います。

自分で確かめよう

  1. n が今持っているカードの枚数なら、4枚増えた後を式で表しましょう。
  2. n = 6 のとき、その式の値はいくつですか。
  3. n + n で、左の n に6、右の n に8を入れてよいでしょうか。理由も言いましょう。
答えと考え方
  1. n + 4
  2. 6 + 4 = 10 なので10枚
  3. 入れられません。一つの式の中の同じ文字は、同じ数を表すからです。

次のレッスンへ

文字が数の代わりになることが分かりました。次は「文字を使うと、なぜ一つの式でたくさんの場合を表せるのか」を、表や図から考えます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。