文字式が表す数量を読み取ろう
このレッスンの役割
「文字との出会い」全3レッスンの3番目です。文字が数を表し、共通する関係を一つの式にまとめられることを使って、式から数量の意味を読み取ります。この力は、次のセクションで文字式の書き方を学ぶ土台になります。
おすすめの学び方
式を見てすぐ計算しようとせず、まず「何を先にし、何を後でするか」を矢印や言葉で説明しましょう。最後に具体的な数を代入し、似た式との違いを確かめると理解が安定します。
今日の問い
3(x + 2) は、x にどんな計算をする式でしょう。3x + 2 と同じ意味でしょうか。
式は数量の組み立て図
3(x + 2) では、かっこの中を一つのまとまりとして先に考えます。
したがって、3(x + 2) は「x に2を足した数の3倍」と読みます。
基本の読み方
| 文字式 | 計算のまとまり | 言葉で読む例 |
|---|---|---|
x + 5 |
xと5を足す | xと5の和 |
4x |
xを4倍する | xの4倍 |
x ÷ 3 |
xを3で割る | xの3分の1 |
2x − 7 |
xを2倍して7を引く | xの2倍より7小さい数 |
5(x + 1) |
xと1の和を5倍する | xと1の和の5倍 |
和はたし算、差はひき算、積はかけ算、商はわり算の結果を表す言葉です。高校受験の文章題でも使われるので、式と結びつけておきましょう。
かっこで意味が変わる
次の二つを比べます。
3x + 2
3(x + 2)
3x + 2 は「x の3倍に2を足す」です。3(x + 2) は「x に2を足した数全体を3倍する」です。
x = 4 を入れると違いが見えます。
| 式 | 数を入れた計算 | 値 |
|---|---|---|
3x + 2 |
3 × 4 + 2 |
14 |
3(x + 2) |
3 × (4 + 2) |
18 |
かっこは、「ここを一つのまとまりとして考える」という印です。
場面と式を対応させる
1個 x 円のパンを3個買い、袋代が2円かかるなら、代金は 3x + 2 円です。2円は袋代として一度だけ足します。
一方、「x 円のパンと2円の商品を一組にし、それを3組買う」なら、3(x + 2) 円です。2円の商品も3組分必要です。
式を読むときは、次の順で確認します。
- 文字は何を表すか
- どの部分が一つのまとまりか
- そのまとまりにどんな計算をするか
- 単位は何か
例題:1000 − 80nを読む
n を、1個80円のみかんの個数とします。80n はみかんの代金、1000 − 80n は1000円を出したときのおつりです。
n = 4 を入れると、1000 − 80 × 4 = 680 円です。「おつり」という場面に合う値になっています。
このように、式を言葉へ戻し、さらに具体的な数で確かめると、読み方の誤りを見つけやすくなります。
よくある間違いと戻り方
間違い:式を左から文字どおりに読む
3(x + 2) を「3倍したxに2を足す」と読むのは、かっこのまとまりを見落としています。
戻り方は、かっこを丸で囲み、x + 2 を一つの箱だと考えることです。その箱が3個あるので、全体を3倍します。
間違い:3x+2と3(x+2)は数字と文字が同じだから同じだと思う
具体的に x = 1 や x = 4 を入れて比べましょう。値が違えば、二つの式は同じ関係を表していません。
自分で確かめよう
5a − 4を言葉で説明しましょう。2(a − 4)を言葉で説明しましょう。- 「1個
a円の商品を5個買い、4円の袋を一つ付ける」場面は、1と2のどちらでもありません。どんな式ですか。 - 1と2へ
a = 6を入れ、値が違うことを確かめましょう。
答えと考え方
aの5倍より4小さい数aから4を引いた差の2倍5a + 45a − 4 = 26、2(a − 4) = 4です。
次のセクションへ
文字式を言葉や場面へ戻して読めるようになりました。次は、誰が見ても同じ形になるように、積の記号を省く順序や分数での表し方を一つずつ学びます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。