LESSON 01

文字との出会い

文字式が表す数量を読み取ろう

文字式を計算のまとまりに沿って言葉や場面へ戻し、式が表す数量を説明する。

文字式が表す数量を読み取ろう

このレッスンの役割
「文字との出会い」全3レッスンの3番目です。文字が数を表し、共通する関係を一つの式にまとめられることを使って、式から数量の意味を読み取ります。この力は、次のセクションで文字式の書き方を学ぶ土台になります。

おすすめの学び方

式を見てすぐ計算しようとせず、まず「何を先にし、何を後でするか」を矢印や言葉で説明しましょう。最後に具体的な数を代入し、似た式との違いを確かめると理解が安定します。

今日の問い

3(x + 2) は、x にどんな計算をする式でしょう。3x + 2 と同じ意味でしょうか。

式は数量の組み立て図

3(x + 2) では、かっこの中を一つのまとまりとして先に考えます。

3かけるxプラス2の計算の流れ xに2を足し、その結果全体を3倍する順序を示す x 2を足す 3倍する x → x+2 → 3(x+2)

したがって、3(x + 2) は「x に2を足した数の3倍」と読みます。

基本の読み方

文字式 計算のまとまり 言葉で読む例
x + 5 xと5を足す xと5の和
4x xを4倍する xの4倍
x ÷ 3 xを3で割る xの3分の1
2x − 7 xを2倍して7を引く xの2倍より7小さい数
5(x + 1) xと1の和を5倍する xと1の和の5倍

和はたし算、差はひき算、積はかけ算、商はわり算の結果を表す言葉です。高校受験の文章題でも使われるので、式と結びつけておきましょう。

かっこで意味が変わる

次の二つを比べます。

3x + 2
3(x + 2)

3x + 2 は「x の3倍に2を足す」です。3(x + 2) は「x に2を足した数全体を3倍する」です。

x = 4 を入れると違いが見えます。

数を入れた計算
3x + 2 3 × 4 + 2 14
3(x + 2) 3 × (4 + 2) 18

かっこは、「ここを一つのまとまりとして考える」という印です。

場面と式を対応させる

1個 x 円のパンを3個買い、袋代が2円かかるなら、代金は 3x + 2 円です。2円は袋代として一度だけ足します。

一方、「x 円のパンと2円の商品を一組にし、それを3組買う」なら、3(x + 2) 円です。2円の商品も3組分必要です。

式を読むときは、次の順で確認します。

  1. 文字は何を表すか
  2. どの部分が一つのまとまりか
  3. そのまとまりにどんな計算をするか
  4. 単位は何か

例題:1000 − 80nを読む

n を、1個80円のみかんの個数とします。80n はみかんの代金、1000 − 80n は1000円を出したときのおつりです。

n = 4 を入れると、1000 − 80 × 4 = 680 円です。「おつり」という場面に合う値になっています。

このように、式を言葉へ戻し、さらに具体的な数で確かめると、読み方の誤りを見つけやすくなります。

よくある間違いと戻り方

間違い:式を左から文字どおりに読む

3(x + 2) を「3倍したxに2を足す」と読むのは、かっこのまとまりを見落としています。

戻り方は、かっこを丸で囲み、x + 2 を一つの箱だと考えることです。その箱が3個あるので、全体を3倍します。

間違い:3x+2と3(x+2)は数字と文字が同じだから同じだと思う

具体的に x = 1x = 4 を入れて比べましょう。値が違えば、二つの式は同じ関係を表していません。

自分で確かめよう

  1. 5a − 4 を言葉で説明しましょう。
  2. 2(a − 4) を言葉で説明しましょう。
  3. 「1個 a 円の商品を5個買い、4円の袋を一つ付ける」場面は、1と2のどちらでもありません。どんな式ですか。
  4. 1と2へ a = 6 を入れ、値が違うことを確かめましょう。
答えと考え方
  1. a の5倍より4小さい数
  2. a から4を引いた差の2倍
  3. 5a + 4
  4. 5a − 4 = 262(a − 4) = 4 です。

次のセクションへ

文字式を言葉や場面へ戻して読めるようになりました。次は、誰が見ても同じ形になるように、積の記号を省く順序や分数での表し方を一つずつ学びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。