送り仮名を正しく書こう:文章・入試問題で使い切る
このレッスンの役割
ここは「送り仮名を正しく書こう」の出口です。基本の決まり、四段階の手順、誤りの四つの型を、入試形式の問題で通して使います。
中心技能は、片仮名で示された語を「漢字と送り仮名」で正しく書き、どの決まりを使ったか説明することです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
高校入試の漢字の書き取りでは、「次の片仮名を漢字に直しなさい」という問題に、送り仮名の付く語が必ずといってよいほど混ざります。採点では、漢字が合っていても送り仮名がちがえば不正解です。
本番では次の順に考えます。
- 文の中での品詞を決める(名詞か、動詞・形容詞か)
- 活用する語なら、頭の中で活用させて変わる部分を見つける
- 同じ漢字を使う仲間の語を思い出し、そろえる
- 名詞の例外や副詞の慣用にあたらないか確かめる
- 書いたあと、文に戻して読み、別の読み方にならないか見る
総合問題
片仮名の部分を、漢字と送り仮名で書きなさい。使った決まりも書いてください。
問1
会議のアタラシイ資料を配る。
問2
部屋の温度をタシカメル。
問3
友人からのタヨリが届いた。
問4
失敗をオギナウ方法を考える。
問5
計画をアラタメテ見直す。
答えと判断
問1
「新しい」。「しい」で終わる形容詞は「し」から送ります。「新らしい」は送りすぎです。
問2
「確かめる」。「確かだ」にそろえて「か」から送ります。「確める」はもとの語の無視です。
問3
「便り」。名詞ですが、慣用で「り」を送ります。「便」だけでは「びん」と読めてしまいます。「幸い」「災い」「勢い」と同じ仲間です。
問4
「補う」。「補わ・補い・補う・補え」と変わるのは「う」だけなので「補う」。「補なう」は送りすぎです。
問5
「改めて」。動詞「改める」の活用した形なので、「改め」までを残して「て」が続きます。「改ためて」は送りすぎです。
誤答を診断する
| 誤答 | 型 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 新らしい | 送りすぎ | 意味と手掛かりをつかむ(「しい」形容詞) |
| 確める | もとの語の無視 | 判断手順を一行ずつ使う(段階3) |
| 便 | 慣用の例外を知らない | 判断手順を一行ずつ使う(段階4) |
| 補なう | 送りすぎ | よくある誤りを見抜いて直す(型①) |
| 改ためて | 送りすぎ | よくある誤りを見抜いて直す(型①) |
文章の中で使う
書き取りだけでなく、作文や記述でも送り仮名は採点されます。次の文には誤りが二つあります。
少い人数で話しをまとめるのは、必らず時間がかかる。
「少い」は「少ない」、「必らず」は「必ず」です。「話し」も名詞なら「話」ですから、誤りは三つです。記述問題では、書いたあとに一度読み返して、送り仮名を確かめる習慣が点を守ります。
答案で落とさないための確認
| 確認 | 見るもの |
|---|---|
| 「しい」「ない」で終わる形容詞か | 「し」「な」から送る |
| 「か・やか・らか」を含む形容動詞か | その音から送る |
| 仲間の語があるか | そろえる(暖かい・確かめる・集まる) |
| 名詞か動詞か | 名詞は原則送らない(話・光・氷) |
| 副詞か | 最後の一音だけ(必ず・全く・少し・再び) |
よくある間違い
漢字が書けたので安心する
送り仮名まで合って正解です。書いたら必ず活用させて確かめます。
許容の形と標準の形を混ぜる
「行なう」は許容ですが、標準は「行う」です。答案は標準の形にそろえます。
記述の中の送り仮名を見直さない
書き取りには気をつけても、記述の中では見落とします。読み返しのとき、送り仮名だけを目的に一度見ます。
自分で説明しよう
確認1:送り仮名の基本の決まりを一文で
語の形が変わる部分(活用語尾)から仮名で送り、派生した語はもとの語の送り方にそろえます。
確認2:名詞に送り仮名を付けるのはどんなときですか
動詞や形容詞から転じた名詞(動き・答え・暑さ)はもとの送り方を残します。「話」「光」などの例外と、「幸い」「便り」などの慣用は形で覚えます。
確認3:書いたあとの確かめ方
文に戻して読み、活用させて変わる部分が送られているか、別の読み方にならないかを見ます。
セクションの出口
入試形式で送り仮名を正しく書き、どの決まりを使ったか説明でき、記述の中でも見直せたら完了です。
次のセクション「同音異義語を書き分けよう」では、同じ音の語を、漢字一字ずつの意味から選び分けます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。