LESSON 01

音読み・訓読みを使い分けよう

熟語の音読みをまとまりで捉えよう

二字熟語に多い音読みの傾向を使い、語全体の読みを組み立てます。

熟語の音読みをまとまりで捉えよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、訓読みを意味と送り仮名から捉えました。今回は、二字熟語に多い音読みを扱います。

中心技能は、熟語を構成する漢字の音読み候補をつなぎ、語全体の読みを作ることです。目安時間は7分です。

音読みは熟語の中で力を発揮する

「学」を一字だけ「ガク」と聞いても、何を表すかは決まりません。

しかし熟語になると意味が見えます。

  • 学校=ガッコウ
  • 学習=ガクシュウ
  • 学年=ガクネン
  • 科学=カガク

音読みは、漢字同士を組み合わせて新しい考えを表す熟語で多く使われます。

例題:熟語の読みを組み立てる

「安全」を考えます。

  • 安の音読み候補=アン
  • 全の音読み候補=ゼン

つなぐと「アンゼン」です。文脈でも「危険がない状態」という意味が通ります。

次に「読書」です。

  • 読=ドク
  • 書=ショ

つなぐと「ドクショ」です。「本を読むこと」という熟語の意味に合います。

一字の読みを足すだけでは終わらない

「学校」は「ガク+コウ」をそのまま言うと「ガクコウ」ですが、実際には「ガッコウ」と読みます。

熟語の中では、発音しやすいように音が変わることがあります。まず音読みの組み合わせだと予想し、その後で実際の語としての読みを確認します。

次のレッスンで、代表的な音の変化を詳しく扱います。

熟語を文脈でも確かめる

「生物」は音読みなら「セイブツ」です。

池にすむ生物を調べる。

「生き物」という意味なので「せいぶつ」が合います。

一方、食品を表す「なまもの」は訓読みの組み合わせです。熟語だから必ず音読み、と決めず、前のセクションで学んだ文脈判断を使います。

ミニ練習

次の熟語を読み、音読みの組み合わせか考えてください。

  1. 安全
  2. 読書
  3. 自然
  4. 交通
  5. 研究
  6. 生命
答え
  1. あんぜん
  2. どくしょ
  3. しぜん
  4. こうつう
  5. けんきゅう
  6. せいめい

いずれも、基本的には音読み同士を組み合わせた熟語です。

よくある間違い

熟語を一字ずつ区切って不自然に発音する

語全体を一まとまりとして声に出します。「学校」は「がく・こう」ではなく「がっこう」です。

二字熟語はすべて音読みと決める

「手紙」「青空」のような訓読みの熟語もあります。音読みは有力な候補ですが、絶対の規則ではありません。

読めても意味を確かめない

「生物」を機械的に「せいぶつ」としても、食品の文脈なら「なまもの」です。最後は文へ戻します。

自分で確かめよう

確認1:「研究」の読みを組み立てる

「研=ケン」「究=キュウ」をつないで「けんきゅう」です。音読み同士です。

確認2:「青空」は音読みの熟語?

「あおぞら」は訓読みを組み合わせた語です。熟語だから音読み、とは限りません。

確認3:音読み候補を作った後にすること

実際の語で音が変わらないか、文中の意味に合うかを確かめます。

まとめと次の一歩

二字熟語では音読みを組み合わせる傾向があり、初見語の候補作りに使えます。

次は「ガクコウ」が「ガッコウ」になるような、熟語の中の音の変化を確かめます。

判断の流れを図で整理する

「音読み・訓読みを使い分けよう」では、答えだけでなく、どの手掛かりから判断したかを残すことが大切です。次の図は、漢字や読みを文の中で確定する流れです。

熟語の音読みをまとまりで捉えようで使う漢字判断の流れ 表記を観察し、語の意味を考え、文脈と照合し、文全体で確認する四段階 表記を見る読み・形・部品 語の意味言い換える 文脈と照合前後に合うか 再確認文を読む

図の四段階を使うと、同じ間違いを繰り返しにくくなります。たとえば候補が二つあるときは、先に語の意味を短い日本語へ言い換えます。そのあと文の主語・述語・目的語とのつながりを確認します。最後に、選んだ読みや表記で文全体を声に出し、不自然さがないか確かめます。

誤答から復習先を決める

間違いは、次の四種類に分けます。

誤りの種類 起きていること 戻る行動
読み 語のまとまりを切り違えた 前後を含めて音読する
意味 語を別の意味で捉えた 短い言葉へ言い換える
選択 候補を比べず決めた 二候補の違いを書く
部品や送り仮名が曖昧 見本を閉じて再現する

正答した問題も、理由を説明できなければ「たまたま」の可能性があります。答えを隠し、判断の手掛かりを先に言ってから再答してください。翌日と一週間後にも同じ手順を短く行うと、思い出す力が安定します。

確認:理由まで言えるか このレッスンで扱った例を一つ選び、「文脈では〜という意味なので、この読み/字を選ぶ」と説明してください。
確認:誤答の種類を見分ける 自分の直近の間違いを、読み・意味・選択・形のどれかに分類し、次に行う確認を一つ決めてください。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。