LESSON 01

音読み・訓読みを使い分けよう

訓読みを意味と送り仮名で捉えよう

一字で意味が伝わる読みと送り仮名の関係を、動詞や形容詞で確かめます。

訓読みを意味と送り仮名で捉えよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、音読みと訓読みの成り立ちを分けました。今回は訓読みの特徴に集中します。

中心技能は、漢字の意味と送り仮名を一まとまりにして訓読みを捉えることです。目安時間は7分です。

訓読みは、日本語の意味と結び付く

「明」という漢字を使う語を見ます。

  • 明るい=あかるい
  • 明ける=あける
  • 明らか=あきらか

読みは違いますが、どれも「はっきりする」「光がある」という「明」の意味と関係しています。

訓読みは、読みを聞いただけで日本語の意味が伝わりやすい読みです。

送り仮名まで含めて一語

「深」だけを見て「ふか」と読むのではありません。

  • 深い=ふかい
  • 深く=ふかく
  • 深さ=ふかさ
  • 深まる=ふかまる
  • 深める=ふかめる

漢字の読みと送り仮名が合わさって、一つの語になります。送り仮名を見ると、文中での働きや意味の違いも分かります。

例題:送り仮名から候補を選ぶ

文:

新しい制度を設ける。

「設」には音読みの「セツ」があります。しかし「ける」という送り仮名が続いています。

「設ける」全体で「もうける」と読み、「新しく作る」という意味になります。

判断の手順:

  1. 送り仮名までを一語として囲む
  2. 文中の意味を言い換える
  3. 意味に合う訓読みを選ぶ
  4. 語全体を文へ戻す

形が似た語を比べる

読み 意味
開く ひらく/あく 閉じた状態から変わる、始める
開ける あける 閉じたものを人が開く
上がる あがる もの自体が上へ移る
上げる あげる 何かを上へ移す
深まる ふかまる もの自体が深くなる
深める ふかめる 何かを深くする

送り仮名の違いは、誰が・何が変化するかを読み取る手掛かりになります。

ミニ練習

次の語を読み、文中の意味を言ってください。

  1. 雨が止む。
  2. 車を止める。
  3. 理解が深まる。
  4. 理解を深める。
  5. 規則を設ける。
答えと意味
  1. やむ。雨が降らない状態になる。
  2. とめる。人が車を動かない状態にする。
  3. ふかまる。理解そのものが深くなる。
  4. ふかめる。人が理解を深くする。
  5. もうける。規則を新しく作る。

よくある間違い

漢字の部分だけを読もうとする

「設」を「もう」と切り離すより、「設ける=もうける」を一語で覚えます。送り仮名は読みと意味の一部です。

同じ漢字なら訓読みも一つだと思う

「開く」には文脈により「あく」「ひらく」があります。訓読みでも複数候補を持ち、文脈で決めます。

送り仮名を読み飛ばす

「深まる」と「深める」では、文の主語と動作の向きが変わります。最後まで見ます。

自分で確かめよう

確認1:「窓が開く」の読み

「まどがあく」です。窓そのものが閉じた状態から変わります。

確認2:「会を開く」の読み

「かいをひらく」です。会を始めるという意味です。同じ「開く」でも文脈で読みを決めます。

確認3:送り仮名を見る理由

漢字と合わせて一語の読みと意味を作り、語の変化や動作の向きを示すからです。

まとめと次の一歩

訓読みは、漢字の意味と送り仮名を一まとまりにして読みます。

次は二字熟語に多い音読みを、漢字を順につないだ語のまとまりとして捉えます。

判断の流れを図で整理する

「音読み・訓読みを使い分けよう」では、答えだけでなく、どの手掛かりから判断したかを残すことが大切です。次の図は、漢字や読みを文の中で確定する流れです。

訓読みを意味と送り仮名で捉えようで使う漢字判断の流れ 表記を観察し、語の意味を考え、文脈と照合し、文全体で確認する四段階 表記を見る読み・形・部品 語の意味言い換える 文脈と照合前後に合うか 再確認文を読む

図の四段階を使うと、同じ間違いを繰り返しにくくなります。たとえば候補が二つあるときは、先に語の意味を短い日本語へ言い換えます。そのあと文の主語・述語・目的語とのつながりを確認します。最後に、選んだ読みや表記で文全体を声に出し、不自然さがないか確かめます。

誤答から復習先を決める

間違いは、次の四種類に分けます。

誤りの種類 起きていること 戻る行動
読み 語のまとまりを切り違えた 前後を含めて音読する
意味 語を別の意味で捉えた 短い言葉へ言い換える
選択 候補を比べず決めた 二候補の違いを書く
部品や送り仮名が曖昧 見本を閉じて再現する

正答した問題も、理由を説明できなければ「たまたま」の可能性があります。答えを隠し、判断の手掛かりを先に言ってから再答してください。翌日と一週間後にも同じ手順を短く行うと、思い出す力が安定します。

確認:理由まで言えるか このレッスンで扱った例を一つ選び、「文脈では〜という意味なので、この読み/字を選ぶ」と説明してください。
確認:誤答の種類を見分ける 自分の直近の間違いを、読み・意味・選択・形のどれかに分類し、次に行う確認を一つ決めてください。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。