副詞・連体詞:長文・入試で使う
このレッスンの役割
ここは「副詞・連体詞」の出口です。二つの違い、三種類の副詞、四段階の手順、誤りの四つの型を、入試形式の問題で通して使います。
中心技能は、形の似た語の中から副詞・連体詞を識別し、呼応の副詞に合う文末を選び、「ある」の種類を区別することです。目安時間は10分です。
入試でどう出るか
副詞・連体詞は、三つの形で出ます。
- 品詞の識別:「──線部と同じ品詞のものを選べ」「──線部の品詞を答えよ」
- 呼応の副詞:「空欄に入る語を選べ」「文末を正しい形に直せ」
- 「ある」の識別:「──線部『ある』と同じ品詞のものを選べ」
総合問題
問1
次の──線部①〜④の品詞を答えなさい。
①ある日、②とても③大きな荷物が④突然届いた。
問2
次の──線部「この」と同じ品詞のものを選びなさい。
この本は面白い。 ア 静かな部屋 イ 小さな声 ウ 昨日の話 エ 元気に走る
問3
次の空欄に入る語として最も適切なものを選びなさい。
( )雨が降っても、試合は行う。 ア 決して イ たとえ ウ まるで エ たぶん
問4
次の──線部「ある」と同じ品詞のものを選びなさい。
机の上に本がある。 ア ある人が言った イ ある日の午後 ウ 時間がある エ あるとき
答えと判断
問1
①連体詞(「日」を修飾、活用しない)、②副詞(程度。「大きな」を修飾)、③連体詞(「荷物」を修飾。「大きだ」に戻せない)、④副詞(状態。「届いた」を修飾)。
問2
イ。「この」は連体詞。「小さな」も連体詞(小さだ に戻せない)。アは形容動詞(静かだ)、ウは名詞+助詞、エは形容動詞(元気だ)。
問3
イ。「〜ても」(仮定・譲歩)と呼応するのは「たとえ」。「決して」は〜ない、「まるで」は〜ようだ、「たぶん」は〜だろう。
問4
ウ。本文の「ある」は述語で存在を表す動詞。「時間がある」も動詞。ア・イ・エは名詞を修飾する連体詞。
誤答を診断する
| 誤答 | 型 | 戻るレッスン |
|---|---|---|
| 問1で③を形容動詞 | 「〜な」の形で決めた | 誤った分析を直す(型①) |
| 問2でア | 形容動詞を連体詞と見なした | 誤った分析を直す(型①) |
| 問3でア | 呼応の対応を誤った | 分け方・見分け方を使う(段階4) |
| 問4でア | 「ある」の二種類を混同 | 誤った分析を直す(型③) |
品詞識別の消去法(活用しない自立語)
| 順序 | 問い | 該当すれば |
|---|---|---|
| 1 | 「〜だ」「〜い」に戻せる(活用する) | 形容動詞・形容詞(この箱ではない) |
| 2 | 「が」が付く | 名詞 |
| 3 | 名詞だけを修飾する | 連体詞 |
| 4 | 用言・副詞を修飾する | 副詞 |
| 5 | 前後をつなぐ | 接続詞 |
| 6 | 独立している | 感動詞 |
答案で落とさないための確認
| 確認 | 見るもの |
|---|---|
| 「〜だ」に戻したか | 静かな(形容動詞)/大きな(連体詞) |
| 「が」テストをしたか | 昨日(名詞)/すぐ(副詞) |
| 修飾する相手を見たか | 名詞→連体詞、用言→副詞 |
| 呼応の副詞の文末を見たか | たとえ〜ても、決して〜ない |
| 「ある」の働きを見たか | 述語→動詞、名詞修飾→連体詞 |
よくある間違い
「同じ品詞」の問題で意味の似た語を選ぶ
「この」と「静かな」は、どちらも名詞を修飾しますが品詞が違います。活用の有無で決めます。
呼応の副詞を意味で選ぶ
「雨が降っても」の「ても」に合うのは「たとえ」です。文末の形から逆算します。
「ある」を見て反射的に動詞と答える
後ろが名詞で活用しなければ連体詞です。
自分で説明しよう
確認1:活用しない自立語の品詞を決める消去法の順序
活用するか(除外)、「が」が付くか(名詞)、名詞を修飾(連体詞)、用言を修飾(副詞)、つなぐ(接続詞)、独立(感動詞)。
確認2:「たとえ」と呼応する文末
「〜ても」。
確認3:動詞の「ある」と連体詞の「ある」の見分け
述語で活用すれば動詞、名詞を修飾し活用しなければ連体詞。
セクションの出口
入試形式で、副詞・連体詞を形容動詞・名詞と区別し、呼応の副詞に合う文末を選び、「ある」の種類を区別できたら完了です。
次のセクション「接続詞・感動詞」では、「自立語・活用しない」の箱の残り二つを扱い、文の成分で学んだ接続語・独立語との関係を整理します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。