文節と単語の違い:分け方・見分け方を使う
このレッスンの役割
前のレッスンで、自立語・付属語と活用の有無で品詞が四つの箱に分かれることを知りました。ここでは、文を単語に分け、各単語をどの箱に入れるかを決める手順を一つに決めます。
今回の中心技能は、「文節に区切る → 各文節の先頭を自立語とする → 残りを付属語に分ける → 活用するかを試す」の四段階を一行ずつ書けることです。目安時間は9分です。
今日の問い
弟は走らなかった。
手順で分けます。文節:弟は/走らなかった。自立語:弟、走ら。付属語:は、なかっ、た。活用:「弟」は変わらない(活用しない)、「走ら」は走る・走れ・走っ と変わる(活用する)、「は」は変わらない、「なかっ」は ない・なけれ と変わる(活用する)、「た」は たら・たろ と変わる(活用する)。これで五単語が四つの箱に入りました。
手順を一行ずつ
| 段階 | すること | 今日の問いの場合 |
|---|---|---|
| 1 | 文節に区切る | 弟は/走らなかった |
| 2 | 各文節の先頭を自立語とする | 弟、走ら |
| 3 | 残りを付属語に分ける | は/なかっ/た |
| 4 | 活用するかを試す | 弟×、走ら○、は×、なかっ○、た○ |
段階3:付属語の分け方
付属語が複数続くとき、一つずつ分けます。
| 文節 | 付属語の列 | 分け方 |
|---|---|---|
| 走らなかった | なかった | なかっ/た |
| 読まれました | れました | れ/まし/た |
| 行きたくない | たくない | たく/ない |
| 来るそうだ | そうだ | そうだ(一語) |
助動詞の一覧(れる・られる・せる・させる・ない・ぬ・たい・たがる・た・だ・です・ます・う・よう・まい・らしい・そうだ・ようだ)を知っていると分けやすくなります。
段階4:活用のテスト
| テスト | 例 | 判定 |
|---|---|---|
| 「〜ない」を付けて形が変わるか | 走る→走らない | 活用する |
| 「〜た」を付けて形が変わるか | 白い→白かった | 活用する |
| 「〜ば」を付けて形が変わるか | 静かだ→静かならば | 活用する |
| どれを付けても変わらない | 犬→犬ない(×) | 活用しない |
自立語なら、動詞・形容詞・形容動詞は活用し、名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞は活用しません。付属語なら、助動詞は活用し、助詞は活用しません。
例題1
美しい花が静かに咲いた。
| 単語 | 自立・付属 | 活用 | 箱 |
|---|---|---|---|
| 美しい | 自立 | ○(美しく・美しかっ) | 自立・活用 |
| 花 | 自立 | × | 自立・無活用 |
| が | 付属 | × | 付属・無活用 |
| 静かに | 自立 | ○(静かだ・静かな) | 自立・活用 |
| 咲い | 自立 | ○(咲く・咲か) | 自立・活用 |
| た | 付属 | ○(たら・たろ) | 付属・活用 |
例題2:数を数える
私は昨日友人と映画を見に行った。
文節:私は/昨日/友人と/映画を/見に/行った → 六文節。 単語:私/は/昨日/友人/と/映画/を/見/に/行っ/た → 十一単語。 自立語六つ(私、昨日、友人、映画、見、行っ)、付属語五つ(は、と、を、に、た)。
よくある間違い
段階1を飛ばして単語から分け始める
文節に区切ってから単語に分けると、自立語の位置(文節の先頭)が決まり、間違えません。
付属語の列を一語にする
「なかった」は「なかっ」+「た」の二語です。助動詞は一つずつ分けます。
活用のテストをしないで品詞を決める
「静かに」は活用する(形容動詞)が、「ゆっくり」は活用しない(副詞)。形が似ていてもテストで分かれます。
自分で確かめよう
確認1:「兄は本を読まなかった」の単語数と、自立語・付属語の数
七単語(兄/は/本/を/読ま/なかっ/た)。自立語三つ(兄、本、読ま)、付属語四つ(は、を、なかっ、た)。
確認2:「読まれました」の付属語を一語ずつ
れ/まし/た。
確認3:活用するかどうかのテスト
「ない」「た」「ば」を付けて形が変わるか。
まとめと次の一歩
手順は、文節に区切る、各文節の先頭を自立語とする、残りを付属語に分ける、活用するかを試す、の四段階です。これで全単語が四つの箱に入り、品詞を決める準備ができます。
次のレッスンでは、単語分けでよく起きる誤りを集め、どの段階で崩れたかを見抜けるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。