前提チェック:一文の骨組み:関係を矢印で表す
このレッスンの役割
前のレッスンで、一文の情報を分けました。ここでは、分けた情報の間の関係を矢印で表す、このコース全体で使う書き方を確かめます。矢印に名前を付けられれば、関係を読めたことになります。
今回の中心技能は、二つの情報を矢印で結び、矢印に関係の名前(原因→結果、意見←根拠、など)を付けられることです。目安時間は8分です。
今日の問い
雨が降ったので、試合は中止になった。
二つの情報を矢印で結ぶと、どうなるでしょうか。
雨が降った →(原因→結果)→ 試合は中止になった
矢印の向きは「前の情報が後の情報を引き起こす」向き。矢印の名前は「原因→結果」。この一行が、情報の関係を読んだ答えです。
矢印の書き方
| 部品 | 内容 |
|---|---|
| 左の箱 | 情報A(誰が・どうした) |
| 右の箱 | 情報B |
| 矢印 | AからBへの働きかけの向き |
| 矢印の名前 | 関係の種類 |
矢印の名前の一覧(このコースで学ぶもの)
| 名前 | 向きの意味 | 合図の例 |
|---|---|---|
| 原因→結果 | Aが起きたからBが起きた | ので、から、ため、そのため |
| 意見←根拠 | BがAを支えている | なぜなら、〜からだ |
| 抽象←具体 | Bは Aの例 | たとえば、など |
| 対比 ⇔ | AとBを比べて違いを示す | 一方、〜に対して |
| 並列 + | AとBを同じ立場で並べる | また、そして |
| 時間 ⇒ | Aの後にBが起きる | その後、やがて |
| 条件 ⊃ | Aのときだけ B | ば、なら、たら |
| 指示 ↩ | Bの指示語がAを指す | これ、それ、このような |
例題:矢印で表す
彼は走ったが、間に合わなかった。
彼は走った ⇔(逆接・対比)⇔ 間に合わなかった
「走った」から予想される「間に合った」と逆の結果なので、対比(逆接)です。
私は毎日練習した。だから上達した。
練習した →(原因→結果)→ 上達した
彼は親切だ。たとえば、荷物を持ってくれた。
親切だ ←(抽象←具体)← 荷物を持ってくれた
矢印の向きに注意
「原因→結果」は原因から結果へ。「意見←根拠」は根拠から意見へ支える向き。「抽象←具体」は具体例が抽象を支える向き。矢印の向きは「支える・引き起こす」側から「支えられる・引き起こされる」側へ引きます。
よくある間違い
矢印を文の順番で引く
文の順番と矢印の向きは別です。「中止になった。雨が降ったからだ」は、文では結果が先ですが、矢印は「降った→中止」です。
矢印に名前を付けない
名前がなければ「つながっている」としか言えていません。関係の種類まで言います。
一文に矢印を一本だけ引く
三つの情報があれば矢印は二本以上です。全部の情報を結びます。
自分で確かめよう
確認1:矢印の名前の例を三つ
原因→結果、意見←根拠、抽象←具体。(対比、並列、時間、条件、指示も可)
確認2:「中止になった。雨が降ったからだ」の矢印
雨が降った →(原因→結果)→ 中止になった。文の順と逆向き。
確認3:「彼は親切だ。たとえば荷物を持ってくれた」の矢印
親切だ ←(抽象←具体)← 荷物を持ってくれた。
まとめと次の一歩
情報の関係は、矢印と名前で表します。矢印の向きは「引き起こす・支える」側から引き、文の順番とは別です。
次のレッスンでは、矢印の向きや名前を取り違える誤りを確かめます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。