並列・添加・選択:二つの情報を正しく分ける
このレッスンの役割
因果や対比は、情報を「縦」や「向かい合わせ」につなぐ関係でした。ここでは、情報を「横」に並べる関係を扱います。並べ方には三つあり、それぞれ読むときの扱いが違います。
今回の中心技能は、二つの情報が並列・添加・選択のどれで並んでいるかを、合図の語と役割で見分けられることです。目安時間は8分です。
今日の問い
この公園には、桜もあり、紅葉もある。さらに、冬には雪景色も楽しめる。春か秋に訪れるのがよいだろう。
三つの並べ方が入っています。「桜もあり、紅葉もある」は対等に並べる並列。「さらに、雪景色も」は後から付け加える添加。「春か秋」はどちらかを選ぶ選択。
三つの関係の定義
| 関係 | 内容 | 合図 | 記号 |
|---|---|---|---|
| 並列 | 対等なものを並べる | 〜も〜も、〜と〜、〜や〜、また、および | A+B |
| 添加 | 前の情報に後から加える(後が強調されやすい) | さらに、しかも、そのうえ、加えて、それに | A+B(Bが上乗せ) |
| 選択 | どちらか一方を選ぶ | 〜か〜、または、あるいは、それとも、もしくは | A/B |
並列と添加の違い
どちらも「A+B」ですが、読み方が違います。
| 関係 | 例 | 読み方 |
|---|---|---|
| 並列 | 桜もあり、紅葉もある | 桜と紅葉は同じ重み |
| 添加 | 桜がある。さらに、紅葉もある | 紅葉が「その上に」加わる。後が強い |
「さらに」「しかも」「そのうえ」の後は、筆者が念を押したい情報です。
選択の二種類
| 種類 | 例 | 内容 |
|---|---|---|
| 片方だけ | 春か秋に訪れる | 一方を選べば他方は選ばない |
| どちらでもよい | 電話またはメールで連絡する | 両方可だが一つで足りる |
設問では「どちらかを選べ」の形で問われます。両方は答えになりません。
例題:分ける
運動は体力をつける。また、ストレスを減らす効果もある。しかも、仲間ができる。週に二回、または三回行うとよい。
| 部分 | 関係 |
|---|---|
| 体力をつける。また、ストレスを減らす | 並列 |
| しかも、仲間ができる | 添加(三つ目を上乗せ、強調) |
| 二回、または三回 | 選択 |
並べられた情報の数え方
「〜も〜も」「また」「さらに」で並んだ情報は、一つずつ数えます。「運動の効果を三つ答えよ」なら、体力・ストレス・仲間の三つ。接続語の数ではなく、内容の数で数えます。
よくある間違い
「また」を「さらに」と同じ強調だと思う
「また」は対等の並列です。「さらに」「しかも」は後が強い添加。
選択の両方を答える
「春か秋」は一方を選ぶ関係です。「春と秋」とは違います。
並べられた情報を一つにまとめる
「桜もあり紅葉もある」は二つの情報です。数えて答えます。
自分で確かめよう
確認1:並列・添加・選択の合図を一つずつ
並列:また(〜も〜も)。添加:さらに(しかも、そのうえ)。選択:または(〜か〜)。
確認2:「さらに」の後の情報は、前の情報と比べてどう読みますか
上乗せされた、筆者が念を押したい情報として読む(後が強い)。
確認3:「春か秋に訪れる」で選ぶのはいくつですか
一つ(どちらか一方)。
まとめと次の一歩
並列は対等に並べる、添加は後から上乗せして強調する、選択はどちらか一方を選ぶ関係です。合図の語で見分け、並んだ情報は一つずつ数えます。
次のレッスンでは、文章の中で並べられた情報を漏れなく取り出す手順を一行ずつ使えるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。