LESSON 01

主張と根拠マスターチェック

主張と根拠マスターチェック 2|根拠の線を引く

接続語と問いを手がかりに主張と根拠を対応させる。論理の部品を対応させ、別の文章でも再現します。

主張と根拠マスターチェック:根拠の線を引く

このレッスンの位置

いまは「主張と根拠を読む」コースの「主張と根拠マスターチェック」です。このレッスンでは、接続語と問いを手がかりに主張と根拠を対応させることに集中します。到達点は「問い、主張、理由、例、反論、記述を高校入試形式で総合確認する。」です。

受け取る力:段落の中心と文章全体の要旨を捉える力
中心技能:手順として、主張と根拠のつながりを説明する
次へ渡す力:根拠の十分さや信頼性を評価し、自分の意見にも根拠を付ける力

説明文では、筆者が述べた事実と、筆者の判断を区別します。主張は筆者が読者に受け入れてほしい考え、根拠はその考えを支える理由・事実・データです。具体例は分かりやすくする材料ですが、一例だけで必ず一般化できるとは限りません。

短い文章を分解しよう

朝に短い運動を取り入れるとよい。体を動かすことで眠気がやわらぎ、授業へ意識を向けやすくなる。ある学級では、一か月後に遅刻も減った。

まず「筆者は結局、何を言いたいか」を一文で書きます。次に「なぜそう言えるのか」と問い、答えになる部分へ矢印を引きます。最後に、根拠が主張へ本当に関係しているかを確かめます。

部品 見分ける問い よくある表現
問い 何を問題にしているか なぜか、どうすべきか
主張 筆者が認めてほしい考えは何か 必要だ、重要だ、考える
理由 なぜ主張できるか なぜなら、から、ため
具体例・データ 理由をどう確かめるか たとえば、調査では
反対意見 別の立場は何か 確かに、一方で

主張と根拠を結ぶ手順

  1. 文章が答えようとする問いを言葉にする。
  2. 問いへの答えになる文を主張候補として囲む。
  3. 「なぜ?」を主張へ向け、答える文を探す。
  4. 具体例や数値が、どの理由を支えるか線で結ぶ。
  5. 関係・十分さ・信頼性の三点で根拠を確かめる。
主張と根拠マスターチェックの主張と根拠の構造 問いから主張を見つけ、理由、具体例、データを矢印で対応させる論理図 問い 主張筆者の答え 理由:なぜなら 具体例・データ 反対意見・条件 なぜ?

例題を一緒に読む

公園の照明は、すべてを一晩中明るくするのではなく、人が通る時間と場所に合わせて調整すべきだ。明るさは安全に役立つ一方、過剰な光は周辺の生き物の活動を妨げることがある。必要な場所へ必要な時間だけ光を届ければ、安全と環境の両方に配慮できる。

主張は一文目の「時間と場所に合わせて調整すべきだ」です。二文目は、安全という利点と環境への問題を対比しています。三文目は、その二つを両立できる理由をまとめています。

対応を確認する

本文の部分 役割 主張とのつながり
一晩中ではなく調整 主張 筆者が提案する内容
明るさは安全に役立つ 利点 照明をなくさない理由
過剰な光は生き物を妨げる 問題 照明を調整する理由
必要な場所・時間だけ 条件 利点と問題を両立する方法

「環境を守るべきだ」だけでは、本文の主張より広すぎます。「照明を消すべきだ」では、本文と反対です。範囲と条件を保つことが大切です。

根拠を三方向から確かめる

関係しているか

主張と同じ話題でも、結論へつながらない情報があります。「友人が好きだから町に必要だ」は、町全体の必要性を十分に示しません。

十分か

一人の経験だけで、全員に当てはまると決めるのは危険です。複数の事例、調査、別の立場が必要か考えます。

信頼できるか

数値があっても、調査対象、時期、発信者が不明なら慎重に扱います。「数字がある=正しい」ではありません。

よくある誤読

主張と話題を混同する、具体例を筆者の結論だと思う、接続語だけで決める、強い表現へ言い換える、という誤りがあります。必ず「問いへの答えか」「なぜへの答えか」を確認します。

入試記述へのつなぎ方

記述では「筆者はAと主張している。なぜならBであり、Cという例がそれを支えるからだ」の骨組みを使えます。字数が少ないときは、具体例より理由を優先します。設問が「どのような点で」と聞くなら、評価の観点も答案に入れます。

選択肢では、主張の対象、程度、条件、因果を本文と照合します。「場合がある」が「必ず」に変わっていたら、過度な一般化です。

練習のしかた

短い意見文を読み、主張を紫、理由を緑、例・データを橙で印付けします。翌日は色を使わず余白に記号を書き、三日後は初見文を論理図にします。誤答は「主張の取り違え」「根拠との不一致」「範囲のずれ」「信頼性未確認」に分類します。

理解チェック1:主張と根拠の違いは?主張は筆者が受け入れてほしい考え、根拠はその考えを支える理由・事実・データです。
理解チェック2:数値があれば強い根拠?必ずしもそうではありません。調査対象、時期、発信者、測り方を確認します。
理解チェック3:主張を選ぶとき何を守る?本文の対象範囲、程度、条件、因果を変えず、文章が答える問いに対応させます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。