LESSON 01

直訳しにくい慣用表現

場面と会話の目的から全体の意味を推測しよう

前後の出来事、話者の目的、相手の反応を証拠にし、慣用表現全体の意味候補を選ぶ

場面と会話の目的から全体の意味を推測しよう

このレッスンの役割と目標

前のレッスンで、慣用表現の固定部分と入れ替え部分を見つけました。今回は辞書を開く前に、前後の場面と会話の目的から全体の意味候補を選びます。

目標は、一つの単語だけで推測せず、出来事・話者の目的・相手の反応という三つの証拠を使うことです。

例でつかむ:会話を証拠の地図にしよう

慣用表現の意味を推測する三つの証拠 出来事、話者の目的、相手の反応という三つの証拠が中央の全体意味候補へ集まる図です。 何が起きた? 何をしたい? 相手はどう反応? 全体の意味候補

三つの証拠で推測する

A: I broke your pen. I'm sorry. B: Never mind. I have another one.

  1. 出来事:AがBのペンを壊した
  2. Bの目的:Aの心配や謝罪を軽くする
  3. 次の発言:別のペンがあると説明する

したがって Never mind. は「気にしないで」「大丈夫」に近いと推測できます。

別の例です。

A: I didn't pass the test. B: That's too bad. You studied hard.

BはAを悪い人だと評価していません。失敗の知らせを受け、残念だと共感しています。後ろの You studied hard. も、責めるのではなく気づかう読みを支えます。

候補を一つに急いで決めない

It depends.

この一文だけでは「何によるのか」が分かりません。

A: Is this route faster? B: It depends. It is faster when the road is not crowded.

後ろに条件が続くため、「場合による」という意味だと確認できます。証拠が少ないときは候補を保留し、次の文を読みます。

辞書や注釈で最後に確認する

場面からの推測は、でたらめな当てではありません。ただし推測だけで意味を断定しないことも大切です。

  1. まとまりを見つける
  2. 三つの証拠で候補を作る
  3. 辞書・注釈・音声で意味と使い方を確認する
  4. 元の会話へ戻して自然か確かめる

よくある間違い

badmind など目立つ一語だけで全体を決めることがあります。一語の意味が正しくても、会話での働きが違う場合があります。

また、自分の最初の予想に合う証拠だけを見ることがあります。相手の次の反応と矛盾するなら、候補を修正します。

自分で確かめよう

確認1:意味推測に使う三つの証拠は何ですか前後で起きた出来事、話者の目的、相手の反応です。
確認2:That's too bad.は相手を「悪い」と評価する表現ですか残念な知らせへの共感として使われることが多い表現です。場面と後続発言で確認します。
確認3:推測した後に何をしますか辞書・注釈などで意味と型を確認し、元の会話へ戻して自然か確かめます。

まとめと次の一歩

慣用表現の全体意味は、出来事・話者の目的・相手の反応から候補を作り、最後に確認します。次は、手渡し・共感・賛成・別れで使う決まり表現を場面と結びつけます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。