長文でまとまりと接続関係を選び取ろう
このレッスンの役割と目標
前のレッスンでは、語のまとまりの技能を5つのエリアに整理しました。今回はその地図を長文読解で使います。
目標は、設問が求める情報を先に決め、コロケーションや固定表現の内部を保ちながら、時・理由・比較・対比など必要な関係を長文から選び取ることです。
このレッスンは「全文をきれいな日本語に訳す」練習ではありません。設問とつながるまとまりに根拠を絞る練習です。
例でつかむ:設問が読み方を決める
Many students in Midori Town used to go to school by car. Last spring, the town started a bicycle-sharing program near the station. At first, only a few students used it because they did not know how the system worked. However, the school made a short video to explain it. As a result, more students began to use the bicycles, and traffic near the school decreased.
次の二つの設問では、探すまとまりが違います。
| 設問 | 先に注目する表現 | 必要な根拠 |
|---|---|---|
| Why did only a few students use it at first? | because |
they did not know how the system worked |
| What happened after the school made the video? | As a result |
利用者が増え、交通量が減った |
設問が理由を聞いていれば、because のまとまりを探します。結果を聞いていれば、As a result の後ろを確かめます。本文は同じでも、設問によって読みの精度を上げる場所が変わります。
長文での四手順
- 設問の疑問詞と中心語を見る
- 本文で同じ話題のまとまりを探す
- その前後の接続表現から関係を確かめる
- 選択肢を、単語の一致ではなく本文の関係と照合する
キーワードが同じでも正解とは限らない
選択肢に video や students など本文と同じ語があると、内容を確かめず選びたくなります。しかし、入試では本文の語を使った誤答も作られます。
例えば「生徒が動画を作った」という選択肢は students と video を含みますが、本文で動画を作ったのは the school です。語の一致ではなく、「誰が何をした」というまとまり全体を照合します。
よくある間違い
文章の最初から全語を訳し、分からない語が出たらそこで止まることがあります。まず設問が必要とする情報と関係を把握し、必要なまとまりを優先します。
また、設問と同じ単語だけを探し、その文だけで答えることがあります。指示語や接続語があれば、前後のまとまりまで確かめます。
自分で確かめよう
確認1:長文を読む前に設問で確かめるものは何ですか
誰・何・時・場所・理由・結果など、設問が求める情報の種類です。確認2:本文と同じ単語を含む選択肢は正解ですか
必ずしも正解ではありません。主語、動作、時、理由など、まとまり全体の関係を本文と照合します。確認3:本文の `However` は後ろにどんな変化を予告していますか
初めは利用者が少なかった状態と対比される、良い方向の変化を予告しています。まとめと次の一歩
長文では、設問を読み方の入り口にし、必要なまとまりと接続関係を選び取ります。次は会話文で、同じ単語ではなく、質問・応答・気持ちなどの「発話の役割」を手がかりに選択肢を判断します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。