動作をした人が不明・不要な場面を読もう
このレッスンの役割と目標
前のレッスンでは、話題をつなぐために受け手を主役にする理由を学びました。受け身にはもう一つ大切な働きがあります。動作をした人をあえて書かなくても、必要な情報を伝えられることです。
目標は、行為者が「不明・一般的・文脈上明らか・重要でない」のどれに当たるかを判断し、書かれていない人を勝手に決めずに読めることです。
おすすめの学び方
受け身にbyがないときは、すぐに情報不足だと思わず、「行為者を書く必要があるか」を四つの理由で調べましょう。
行為者を書かない四つの場面
| 場面 | 例 | 読み方 |
|---|---|---|
| 不明 | My bike was stolen. | 盗んだ人は分からない |
| 一般的 | English is spoken in many countries. | 話す人々を一人ずつ示さない |
| 明らか | The suspect was arrested. | 文脈上、警察などと推測できる |
| 重要でない | This road was built in 2010. | 道路と建設年が中心 |
by句がないことは、英文が壊れているという意味ではありません。むしろ、不要な情報を省いて中心をはっきりさせています。
例題:案内表示を読もう
The library is closed on Mondays.
この文で大切なのは、月曜日に図書館を利用できないことです。誰が毎週ドアを閉めるかは、利用者に必要な情報ではありません。したがって、特定の行為者を補う必要はありません。
推測と事実を分ける
The window was broken last night. だけでは、誰が壊したか分かりません。風、事故、人など複数の可能性があります。
読解問題では「書かれていないが常識的に考えられること」と「本文から確実に言えること」を分けます。本文に証拠がなければ、特定の人を答えにしてはいけません。
byがない受け身を復元する
意味を確認するときは、仮のsomeoneやpeopleを使えます。
My bag was taken.→ Someone took my bag.Rice is grown here.→ People grow rice here.
これは意味を確かめるための仮置きです。someoneが誰なのかまで分かったことにはなりません。
よくある間違い
すべての受け身にby someoneを付ける必要はありません。分からない人を加えても情報は増えず、文章が重くなることがあります。
反対に、作品の作者が問題の中心ならby句は重要です。省略するかどうかは、行為者の情報価値で決まります。
自分で確かめよう
確認1:My umbrella was stolen at the station.で、盗んだ人は分かりますか。
分かりません。本文にない人物を特定してはいけません。確認2:Japanese is studied in many countries.で、学ぶ人々を一人ずつ示さないのはなぜですか。
多くの一般的な学習者を表し、特定の一人が中心ではないからです。確認3:This painting was painted by my sister.でby my sisterを残す価値は何ですか。
誰が描いた作品かが重要な新情報になることです。まとめと次の一歩
受け身では、行為者が不明・一般的・明らか・重要でないとき、動作をした人を示さないことがあります。書かれていない情報を想像で確定しないことが読解の基本です。
次は、行為者と受け手を取り違えた文を、出来事の図に戻して修正します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。