LESSON 01

言い換えを見つけよう

一部だけ似た表現を同義とする誤りを直そう

同じ話題・一部共通・原因と結果を同義と誤認した場合に、対応範囲と置換結果から修正する

一部だけ似た表現を同義とする誤りを直そう

このレッスンの役割と目標

前のレッスンでは、候補を文へ置き換えて中心意味を検査しました。今回は、二つの表現に共通点があっても、同じ意味とは限らないことを学びます。

目標は、「同じ話題」「原因と結果」「全体と一部」を言い換えと混同したときに、対応範囲と置換検査を使って自分で修正できることです。

例でつかむ:同じ文の中にあっても同義とは限らない

次の英文を見ます。

Fresh water was scarce, so its price rose.

scarcerose は同じ出来事に関係しています。しかし、同じ意味ではありません。

  • scarce:十分な量がなく、少ない状態
  • its price rose:その結果、価格が上がったこと

少ないことが原因、価格上昇が結果です。日本語で一つの説明につながっても、語義としては別の役割です。

置き換えると誤りが見える

Fresh water was scarceits price rose を入れると、主語と文法が合いません。無理に日本語で「高価だった」と置き換えても、少ないが必ず高価を意味するわけではなく、中心内容が変わります。

正しい手順は次の通りです。

  1. 未知語が表す範囲を線で囲む。
  2. 候補が同じ範囲・同じ役割を説明するか確認する。
  3. 原因、結果、例、追加情報であれば別の関係として残す。
  4. 文へ置き換えて中心内容が保たれるか確かめる。

似ている部分と違う役割を分けよう

一部の共通点を言い換えと誤認せず関係を分ける図 scarceという原因とprice roseという結果を別の箱に置き、両方が水不足という同じ話題に属しても同義ではないことを示す。 同じ話題:水不足 原因・状態water was scarce水が少なかった so 結果its price rose価格が上がった 同じ話題に入っても、原因と結果は同じ意味ではない

三つの誤りを診断する

誤り 直すための問い
同じ話題 bridge と repair はどちらも橋の話 同じ内容を述べているか
原因と結果 scarce と price rose どちらが原因・結果か
全体と一部 birds と sparrows 一方が他方の例ではないか

入試では、正解選択肢に本文と同じ話題の語を置きながら、関係だけをずらすことがあります。「見たことのある語がある」だけで選ばず、役割を説明できるか確認します。

よくある間違い

英文全体の日本語訳が何となく合うと、近くの語をすべて同義と考えがちです。しかし文には、原因、結果、例、対比など複数の関係があります。

また、誤りに気づいたあと正解訳だけを覚えても、別の英文では使えません。「どの範囲とどの範囲が、どんな関係か」を言葉で説明して修正しましょう。

自分で確かめよう

確認1:scarce と its price rose はなぜ同義ではありませんか。scarceは水が少ない状態で、価格上昇はその結果だからです。役割と中心内容が違います。
確認2:同じ話題の表現なら、言い換えと判定してよいですか。いいえ。同じ話題でも原因と結果、全体と一部、単なる追加情報などの関係があります。
確認3:誤推論を直すとき、正解訳の暗記以外に何をしますか。対応する範囲と文中の役割を確認し、候補を置き換えて中心意味が保たれるか検査します。

まとめと次の一歩

一部の共通点や同じ話題だけでは、同義とはいえません。対応範囲、文の役割、関係、置換結果を調べれば、原因と結果などを言い換えと誤認した理由まで直せます。

次は入試形式の長文で、標識、範囲、指示表現、まとめ文、置換検査を組み合わせます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。