LESSON 01

指示語と代名詞をたどろう

this・that が名詞か出来事かを見分けよう

this・thatが直前の名詞、一文の出来事、前の考え全体のどれを受けるか判定する

this・that が名詞か出来事かを見分けよう

このレッスンの役割と目標

前のレッスンでは、候補を文へ戻して最も近い名詞が不成立になる場合を調べました。今回は、thisとthatが、単数名詞だけでなく前の出来事や考え全体を指す場合を見分けます。

目標は、this/thatを「それ」と訳すだけで終わらず、指す範囲を名詞・出来事・考えの三種類から選び、本文の言葉で言い直せることです。

例でつかむ:名詞を指すthis

I found an old map in the drawer. This map showed a village that no longer exists.

This map は直前の an old map を指します。thisの後ろに同じ種類の名詞mapがあるため、範囲は明確です。

出来事全体を指すthis

The river rose two meters overnight. This forced several families to leave their homes.

This をriverだけに戻すと、「川そのものが強制した」となり、中心がずれます。「川の水位が一晩で2メートル上昇したこと」という前文全体が、避難の原因です。

考え・発言を指すthat

Some people believe that robots will replace every worker. Others disagree with that.

that は一つの名詞ではなく、「ロボットがすべての労働者に取って代わる」という考えを指します。

後ろの動詞が範囲の手がかりになる

後ろの表現 指す範囲の候補
this book / that plan 前の名詞
This caused / led to / meant 前の出来事・状況
agree with that / reject that 前の主張・考え

動詞が何を主語・目的語として必要とするかを考えると、指す範囲が分かります。

三つの範囲を見える形にする

thisとthatが名詞、出来事、考えを指す三つの型 old mapからthis mapへ、river roseからThis causedへ、robots replace workersという考えからdisagree with thatへ矢印を結ぶ。 an old map名詞This map the river rose two meters出来事全体This forced ... robots will replace every worker考え・主張disagree with that 後ろの名詞・動詞を見て、矢印の先の大きさを決める

元の内容を短く言い直す

出来事全体を指す場合、英文を丸ごと写す必要はありません。中心を保って短く言い直します。

This forced families to leave のThisなら、「川の急な増水」と言えます。主語と変化を残し、細部を増やしすぎません。

よくある間違い

thisを必ず直前の単数名詞へ戻すと、因果関係が不自然になります。This caused...なら、何がその結果を引き起こしたかを前文全体から取ります。

また、範囲を広げすぎて段落全体を指すとするのも誤りです。後ろの動詞に必要な内容を満たす最小の範囲を選びます。

自分で確かめよう

確認1:This mapのthisは何を指しますか。直前に登場したan old mapという名詞を指します。
確認2:The river rose two meters. This forced... のThisは何を指しますか。川の水位が一晩で2メートル上がった出来事全体です。
確認3:指す範囲を決めるとき、後ろの何を確認しますか。this/thatの後ろの名詞や動詞が、名詞・出来事・考えのどれを必要としているか確認します。

まとめと次の一歩

thisとthatは、単数名詞だけでなく前の出来事や考え全体も指します。後ろの名詞・動詞を手がかりに、必要な最小範囲へ戻します。

次は、theseとthoseが複数の対象や変化をまとめて受ける範囲を取ります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。