LESSON 01

原因と結果から意味を考える

入試長文で因果の手がかりを統合しよう

因果標識、方向、動詞表現、因果の鎖、他の文脈手がかりを統合して未知語を説明する

入試長文で因果の手がかりを統合しよう

このレッスンの役割と目標

このセクションでは、因果標識、矢印の向き、原因・結果を導く表現、因果の鎖、未知の原因の推測、誤因果の修正を学びました。最後は、入試形式の文章で必要な技能を選びます。

目標は、段落の因果関係を図にし、未知語の仮の意味を二つ以上の本文根拠で説明できることです。

例でつかむ:入試形式の文章を読もう

A coastal town once removed most of the plants growing near its beach. Without their roots, the sand became unstable and was easily carried away by wind. This erosion narrowed the beach, so fewer visitors came during summer. The decline in tourism resulted in lower income for local shops. The town therefore began restoring native plants. Their roots held the sand in place, which gradually stabilized the beach. Visitor numbers later recovered. However, officials did not claim that plants alone caused the recovery; improved signs and cleaner facilities may also have contributed.

この文章には、因果の鎖と、因果を断定しすぎない注意の両方があります。

unstableとerosionを原因・結果から読む

植物の根がなくなると、砂は風で簡単に運ばれました。unstable は「動かず安定している側」ではなく、「固定されず動きやすい、不安定な」状態です。

This erosion は、直前の「砂が運び去られること」を短くまとめています。その結果、浜辺が狭くなりました。したがってerosionは「砂や土が削られ、失われること」と推測できます。

因果の鎖を作る

  1. 植物を取り除く → 根がなくなる
  2. 根がない → 砂が不安定になる
  3. 砂が運ばれる侵食 → 浜辺が狭くなる
  4. 浜辺が狭くなる → 観光客が減る
  5. 観光客が減る → 店の収入が下がる

途中の出来事を残すことで、decline が観光客数の減少、lower income がその結果だと対応できます。

restoringとstabilizedを後半から読む

町はnative plantsを restoring し始めました。後ろで根が砂を固定したとあるため、「もとの植物を回復させる、植え戻す」意味だと分かります。

その結果、浜辺は stabilized しました。前半のunstableとの対比と、砂が固定されたという原因から、「安定した」と推測できます。

因果の鎖と修復の鎖を対にする

浜辺の悪化と回復を表す二本の因果の鎖 上段はplants removedからerosion、narrow beach、fewer visitorsへ進み、下段はplants restoredからroots hold sand、stable beach、visitors recoverへ進む。 悪化の鎖plants removed根がなくなるsand unstableerosionbeach narrowsfewer visitorslower shop income 回復の鎖plants restored植え戻すroots hold sand砂を固定beach stabilizesvisitors recover 対になる二本の鎖で、未知語の方向と役割を確かめるただし観光客回復には、標識や施設改善も関係する可能性がある

最後の注意文を読み落とさない

観光客が回復した後に、officialsは「植物だけが回復を引き起こした」とは主張していません。標識や施設の改善も contributed、つまり「一因となった可能性がある」と述べています。

入試の選択肢が「植物だけが唯一の原因だった」と言い切れば、本文より強すぎます。因果の有無だけでなく、唯一の原因か、複数の要因の一つかも確認します。

よくある間違い

文章前半だけで原因を一つに決めると、最後の限定や注意を読み落とします。段落末のhowever、may、alsoなどは、因果の強さを調整する重要な表現です。

また、erosionを「浜辺が狭いこと」そのものとするのは範囲の誤りです。砂が運ばれ失われる過程がerosionで、その結果が浜辺の縮小です。

自分で確かめよう

確認1:unstableの意味を支える原因と結果は何ですか。根がなくなったことが原因で、砂が風に運ばれやすくなったことが結果です。そこから「不安定な」と分かります。
確認2:erosionと浜辺が狭くなることは同じ意味ですか。いいえ。erosionは砂が削られ失われる過程で、浜辺が狭くなるのはその結果です。
確認3:stabilizedを推測する二つの根拠は何ですか。前半のunstableとの対比と、植物の根が砂を固定したという原因です。
確認4:植物だけが観光客回復の唯一の原因だといえますか。いえません。本文は標識改善や施設清掃も一因となった可能性を示しています。

まとめと次の一歩

入試長文では、小さな因果関係を鎖にし、未知語を原因・結果・対比から確かめます。最後まで読み、因果をどこまで強く主張しているかも判断します。

次のセクションでは、this、they、itなどが何を指すかをたどります。今回の This erosion のように、前の出来事を受ける表現が土台になります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。