人・物・動作・様子の役割を決めよう
このレッスンの役割と目標
前のレッスンでは、未知語の位置から名詞・動詞・形容詞・副詞の候補を見分けました。今回は、その品詞を読解で使える「人・物・こと」「動作・変化」「性質・状態」「程度・方法」という仮の意味ラベルへ変えます。
目標は、正確な日本語訳が分からなくても、未知語が文の中で何を担当しているかを大まかに決め、文の流れを保てることです。このレッスンは当てっこではありません。まず意味の広い箱を選ぶ練習です。
例でつかむ:品詞を意味の箱へ変えよう
| 品詞の候補 | 最初に置く意味の箱 | 例となる仮ラベル |
|---|---|---|
| 名詞 | 人・物・こと・場所 | ある道具、ある人、ある出来事 |
| 動詞 | 動作・変化 | 何かを行う、ある状態になる |
| 形容詞 | 性質・状態 | ある性質の、ある状態の |
| 副詞 | 程度・方法・時 | ある程度、とある方法で |
この段階では「ある道具」のような幅の広いラベルでかまいません。手がかりが増えたら、「測るための道具」「温度を測る道具」のように少しずつ狭めます。
例文でラベルを置こう
The hikers carried a lantern through the dark tunnel.
lantern が未知語だとします。a の後なので名詞です。さらに carried の目的語なので「運べる物」と置けます。dark tunnel まで読めば、「暗い場所で使う、運べる物」と少し絞れます。この時点で「ランタン」という日本語を知らなくても、出来事は追えます。
The narrow path twisted around the mountain.
twisted は主語 The narrow path の後にあるため動詞です。「道が何らかの形で続いている」と仮置きします。around the mountain から、山の周りを曲がりながら続く動きだと絞れます。
広すぎるラベルから始める理由
最初から「懐中電灯」と決めると、後の文が「ろうそくの入った器」を説明していても、最初の予想へ無理に合わせてしまいます。「暗い場所で使う物」としておけば、新しい証拠に合わせて修正できます。
仮のラベルは最終答案ではありません。文章を止めずに読み、後の説明を受け取るための仮設の橋です。ノートには ? 物(暗い所で使う) のように、疑問符と一緒に書くと確定した意味と区別できます。
よくある間違い
品詞が名詞だと分かっただけで、知っている名詞を一つ当てはめるのは危険です。品詞が教えるのは意味の種類であり、具体的な中身ではありません。
また、仮ラベルを細かくしすぎると、後の証拠を受け入れにくくなります。最初は「運べる物」、次に「暗い場所で使う物」のように、一段ずつ狭めましょう。
自分で確かめよう
確認1:未知の名詞には、最初にどんなラベルを置けますか。
人・物・こと・場所など、その文の位置と動詞に合う広いラベルを置けます。確認2:lantern を最初から「懐中電灯」と確定しない方がよいのはなぜですか。
後の説明が別の種類の明かりを示す可能性があり、新しい証拠に合わせて修正できる幅を残すためです。確認3:仮ラベルと最終的な意味は同じものですか。
違います。仮ラベルは読み進めるための広い意味で、後の証拠に応じて狭めたり直したりします。まとめと次の一歩
未知語の品詞を、人・物・こと、動作・変化、性質・状態、程度・方法という意味の箱へ変えると、正確な訳がなくても読み進められます。最初は広く置き、証拠に合わせて狭めます。
次は文を「中心の骨格」と「詳しく説明する部分」に分け、未知語がどちらにあるかを判断します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。