LESSON 01

前後の知っている語を手がかりにする

近くの手がかりを二つ以上組み合わせよう

主語・動詞・目的語・修飾語・前置詞のうち二つ以上を根拠に、複数候補から自然な意味を選ぶ

近くの手がかりを二つ以上組み合わせよう

このレッスンの役割と目標

ここまで、主語と動詞、動詞と目的語、形容詞と名詞、程度語、前置詞、よく結びつく語を一つずつ手がかりにしてきました。今回は、二つ以上の証拠を組み合わせ、複数の候補から最も自然なものを選びます。

目標は、「この一語があるから」ではなく、「証拠Aと証拠Bの両方に合うから」と推測の理由を説明できることです。

例でつかむ:一つの証拠は候補、二つで検証する

The careful editor scrutinized every sentence before publication.

scrutinized が未知語だとします。

  1. 主語は The careful editor:文章を扱う、注意深い編集者です。
  2. 目的語は every sentence:全ての文に対して行う動作です。
  3. 時は before publication:出版前の確認段階です。

この三つを合わせると、「全ての文を注意深く調べた・詳しく点検した」が自然です。「書いた」だけでは carefulevery の丁寧さを十分に説明できません。

候補表で比べよう

候補 注意深い編集者 全ての文 出版前 判定
詳しく点検した 最も自然
忘れた × × 合わない
書いた 可能だが証拠が弱い

候補を証拠ごとに比べると、最初の思いつきだけで決めにくくなります。入試の選択肢問題でも同じ方法を使えます。

三つの近接証拠が一つの意味候補へ集まる図 careful editor、every sentence、before publicationの三証拠が、scrutinizedを詳しく点検したという候補へ絞る。 careful editor注意深い主語 every sentence全ての文が目的語 before publication出版前 詳しく点検した三つ全てに合う候補

証拠が衝突したら候補を保留する

二つの証拠が違う方向を示すなら、無理に一つへ決めません。品詞を取り違えていないか、代名詞の指すものが合っているか、窓を一文分広げる必要がないかを確認します。

確信度は「仮置き・有力・確認に近い」の三段階で記録します。独立した証拠が二つ以上そろえば、有力へ上げられます。

よくある間違い

知っている一語だけに強く引かれると、ほかの証拠と合わない候補を選びます。証拠表にして、各候補が全ての条件へ合うか比べましょう。

また、同じ内容を言い換えただけの証拠を二つと数えないようにします。主語と目的語、語の組み合わせと結果など、違う角度の証拠が望ましいです。

自分で確かめよう

確認1:scrutinized を「詳しく点検した」と考える三つの証拠は何ですか。注意深い編集者が主語、全ての文が目的語、出版前の動作であることです。
確認2:二つの証拠が衝突したらどうしますか。意味を確定せず、品詞や代名詞を見直し、読む窓を少し広げて新しい証拠を探します。
確認3:なぜ一つの証拠だけで決めない方がよいですか。一つの語には複数の解釈があり、別の証拠と照合しないと最初の連想へ引かれやすいからです。

まとめと次の一歩

近くの手がかりは二つ以上組み合わせ、候補がそれぞれの証拠へ合うか表で比べます。証拠が衝突したら確定せず、読み方を見直します。

次は、似たつづりや一語だけの印象から意味を決めつけた誤推測を、複数証拠で直します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。