二つの候補を同じ証拠で比べよう
このレッスンの役割と目標
前のレッスンでは、仮の意味で文を言い換え、骨格と主張が保たれるかを確かめました。今回は、二つ以上の候補が残ったとき、同じ基準で比較します。
目標は、文法・論理・段落の話題という三つの欄を候補ごとに確認し、証拠が多い方を選ぶか、差が小さければ保留できることです。
よく知っている候補へ有利な証拠だけを集めないように、同じ表を両方へ使います。
二つの候補が残る例
The village is remote, so residents travel two hours to reach the nearest hospital.
remoteの候補を二つ考えます。
- 候補A:にぎやかな
- 候補B:中心地から遠く離れた
remoteはisの後ろでvillageの状態を表すので、どちらも形容詞として文法上は入ります。ここで止めず、so以下と段落の場面を比べます。
二時間かけて最寄りの病院へ行く結果は、候補Bなら説明できます。候補Aでは、にぎやかさと病院への距離が直接つながりません。
同じ三基準で比べる
| 基準 | 候補A:にぎやかな | 候補B:遠く離れた |
|---|---|---|
| 文法 | 形容詞で入る | 形容詞で入る |
| 論理 | so以下の長い移動を説明しにくい | 長い移動の理由になる |
| 話題・場面 | hospitalとの距離に関係しない | nearest hospitalが遠い場面に合う |
文法だけでは同点でも、論理と場面で候補Bが残ります。
比較を見える形にする
例題:差がつかないときは保留する
The material is durable and can be used for many years.
durableの候補A「丈夫な」、候補B「長持ちする」は、どちらも形容詞的な説明で、many yearsと合います。実際には近い意味方向です。
本文理解に必要なら「長い間使える丈夫な性質」と広くまとめて読み進めます。一語の日本語を無理に一つへ決める必要はありません。
証拠の強さも見る
文中の定義や明確な言い換えは強い証拠です。題名からの予測や一般的なイメージは補助的な証拠です。
弱い手がかりを三つ集めても、直後の定義という強い証拠へ反するなら候補を修正します。数だけでなく質も確認します。
よくある間違い
候補Aには文法、候補Bには話題というように違う基準で比べると、公平な判断になりません。両方を同じ三つの欄へ入れます。
また、見覚えのある候補を選ぶだけでは根拠になりません。本文中のどの語・関係がその候補を支持するか言える方を残します。
自分で確かめよう
確認1:候補を比べる共通の三基準は何ですか。
品詞・語形・文型という文法、対比・因果・言い換えという論理、段落の話題と場面です。確認2:remoteで「遠く離れた」を選ぶ強い証拠は何ですか。
so以下の二時間移動とnearest hospitalという距離の話題です。確認3:二候補が同じ意味方向で差がつかないときはどうしますか。
本文理解に十分な広い意味でまとめて保留し、正確な区別が必要なときだけ追加の証拠や辞書を使います。まとめと次の一歩
複数の候補は、文法・論理・話題という同じ基準で比べます。証拠の数と質を見て選び、差がつかなければ広い意味で保留します。
次は、手がかりの強さから確信度を付け、本文理解に重要で確信度が低い語だけ辞書や注で確認します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。