LESSON 01

原因と結果から意味を考える

順番や同時発生を因果とする誤りを直そう

前後して起きること・同時に起きることと、本文が示す因果関係を区別する

順番や同時発生を因果とする誤りを直そう

このレッスンの役割と目標

前のレッスンでは、結果から原因の種類を絞りながら断定しすぎない方法を学びました。今回は、二つの出来事が前後した、または同時に起きたというだけで、原因と結果だと判断する誤りを直します。

目標は、時間順・同時発生・本文が示す因果を区別し、因果の矢印には言葉の根拠が必要だと説明できることです。

例でつかむ:afterは順番を示すが原因を保証しない

After the school installed new lights, test scores rose.

この一文から確実に分かるのは、「新しい照明を設置したあと、点数が上がった」という順番です。照明が点数上昇を引き起こしたとは、まだ証明されていません。

同じ時期に学習時間が増えた、問題が易しかった、対象の生徒が違った可能性もあります。本文が because, led to などで関係を示すか、理由となる説明を加えているか確認します。

同時に増えても直接の原因とは限らない

On hot days, both ice-cream sales and the number of people at the beach increase.

アイスの売上と海辺の人数は同時に増えます。しかし、アイスを買うことが海辺の人数を直接増やすとは限りません。暑さという共通の原因が、両方へ影響しています。

hot weather → ice-cream sales increase

hot weather → more people visit the beach

三つの関係を見分ける

時間順、直接因果、共通原因の三つの関係を比較する図 afterによる前後関係、becauseによる原因から結果、hot weatherから二つの結果へ分かれる共通原因を示す。 1 時間順だけnew lightsscores roseafter因果は未確認 2 本文が示す直接因果heavy rainriver rosebecause 3 共通の原因hot weatherice-creamsales increasemore beachvisitors 因果の矢印には、標識・説明・仕組みなど本文の根拠が必要

因果と判断する前の三問

  1. 本文にbecause、lead toなどの因果標識があるか。
  2. 一方がもう一方を起こす仕組みが説明されているか。
  3. 共通の別原因や、単なる時間順の可能性はないか。

入試では、本文が「関係している」と述べただけなのに、選択肢が「直接引き起こした」と強めることがあります。表現の強さも確認します。

よくある間違い

先に起きたことを原因と決めると、afterをbecauseのように読んでしまいます。まず時間順として受け取り、因果の根拠を別に探します。

また、二つが同時に増減するとき、片方から片方へ矢印を引く前に、共通原因がないか考えます。本文にない常識だけで因果を追加しません。

自分で確かめよう

確認1:照明設置後に点数が上がった文から、照明が原因だと断定できますか。できません。確実なのは時間順であり、因果標識や仕組みの説明が必要です。
確認2:アイス売上と海辺の人数が同時に増える関係をどう整理しますか。暑さという共通原因から、それぞれへ別の矢印を引きます。
確認3:因果と判断する根拠には何がありますか。becauseなどの標識、原因から結果へ至る仕組みの説明、本文の明示的な主張などがあります。

まとめと次の一歩

前後して起きることや同時に変わることだけでは、因果関係は証明されません。標識、仕組み、共通原因を確認し、本文が示す範囲だけ矢印を引きます。

次は入試長文で、因果標識・鎖・未知語推測・誤因果の修正を統合します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。