対比・因果・結論を動かす語を優先しよう
このレッスンの役割と目標
前のレッスンでは、題名・反復・主張に関わる中心語を優先しました。今回は、butやthereforeの周辺にある、段落の方向を変える未知語を見つけます。
目標は、対比の両側、原因と結果、結論の評価を担当する未知語を優先し、その語を飛ばすと段落の向きがどう失われるか説明できることです。
つなぎ語そのものが分かっても、前後の中心内容が分からなければ論理は読めません。矢印の両端にある語を見ます。
対比の中心語を優先する
The device is compact, but it is surprisingly powerful.
compactとpowerfulが未知語だとします。butは二つの性質を対比します。どちらかを飛ばすと「何と何が意外なのか」が分かりません。
deviceという話題とsurprisinglyから、「小さい・場所を取らないのに、強い働きを持つ」という方向を優先して推測します。
原因と結果の動詞を優先する
The road froze overnight; therefore, the school postponed the trip.
frozeとpostponedは、原因と結果の中心動詞です。どちらかを飛ばすと、なぜ旅行の日程が変わったのか読めません。
overnightとroadからfrozeは道路が凍った方向、tripという目的語からpostponedは予定を後へ動かした方向だと推測できます。
結論の評価語を優先する
Overall, the project was beneficial despite its high cost.
beneficialはOverallの後で結論の評価を決めます。high costという欠点があっても、全体ではよい効果があったという向きです。
この語を飛ばすと、筆者が計画を肯定・否定・保留のどれで評価したか分かりません。
論理の矢印の両端を見る
例題:どの未知語を先に読むか
The program was initially unpopular. However, participation gradually increased because students saw its practical value.
未知語がinitially、participation、gradually、practicalだとします。
- Howeverで前半のunpopularから後半へ方向が変わります。
- participationがincreasedの主語で、変化の中心なので優先します。
- practical valueはbecause以下の理由の中心なので次に優先します。
- initiallyとgraduallyは時期・変化の様子を補うため、中心を取った後で戻れます。
つなぎ語だけ読んでも足りない
howeverを「しかし」、becauseを「なぜなら」と訳しても、何が反対で何が理由かが分からなければ設問へ答えられません。前後を短い日本語で並べます。
よくある間違い
つなぎ語そのものだけに丸を付けて安心すると、両側の未知語を飛ばします。矢印の始点と終点となる主語・動詞・評価語も囲みます。
また、thereforeの後ろを必ず筆者の最終結論と考えないようにします。一つの因果の結果であり、段落末のhoweverでさらに修正されることもあります。
自分で確かめよう
確認1:compact, but powerfulで二語を優先する理由は何ですか。
butの両側の性質が対比の中心で、どちらかが不明だと意外性の内容が読めないからです。確認2:road frozeとpostponed the tripはどんな関係ですか。
道路が凍ったことが原因となり、旅行を延期したことが結果となる関係です。確認3:Overallの後ろの評価語を飛ばせない理由は何ですか。
筆者が対象を肯定・否定・保留のどの方向で結論づけるかを決めるからです。まとめと次の一歩
対比の両側、原因と結果の中心、結論の評価語は段落の向きを決めるため優先します。つなぎ語と矢印の両端を一緒に読みます。
次は、固有名詞・列挙の一部・主張を変えない修飾語を安全に一旦飛ばします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。