このレッスンの役割
前のセクションでは、日本が富国強兵と文明開化を進めたことを学びました。今回は、その政策を作るために欧米を直接調査した岩倉使節団を扱います。
完成の目安は、「観光旅行」や「条約改正だけの代表団」とせず、三つの目的を説明できることです。
おすすめの学び方
使節団が「交渉する」「調べる」「学ばせる」のどれをしたかを分けます。
誰が参加したのか
1871年、岩倉具視を全権大使とし、大久保利通・木戸孝允・伊藤博文ら政府の中心人物が欧米へ出発しました。
政府の重要人物が長期間国を離れるほど、欧米の制度と国力を自分の目で確かめる必要があると考えられました。
女子を含む留学生も同行し、津田梅子らが海外で学びました。
三つの目的
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| 条約改正 | 不平等条約を改める予備交渉 |
| 制度・産業調査 | 政治、法律、教育、軍、工場、鉄道などを見る |
| 人材育成 | 留学生を海外で学ばせる |
訪問先はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど多数に及びました。
なぜ直接見る必要があったのか
本や外国人教師から知識を得るだけでは、制度が社会の中でどう動くか分かりません。
工場だけでなく原料・交通・銀行・学校がつながっていること、議会と行政、法律と裁判所が組み合わさっていることを現地で確認しました。
技術を一つ買うのではなく、それを支える制度全体を学ぶ必要があったのです。
留守政府
使節団の不在中、日本では西郷隆盛・大隈重信ら留守政府が徴兵令・学制などの改革を進めました。
帰国した使節団との間で、改革の速度や朝鮮への対応をめぐり対立が起きます。海外視察は国内政治とも結びつきました。
よくある間違い
「使節団全員が同じ考えになった」「条約改正に成功して帰国した」は誤りです。調査から得た判断は多様で、改正交渉は成功しませんでした。
自分で確かめよう
確認1:使節団の三つの目的は何ですか
条約改正の予備交渉、欧米制度・産業の調査、留学生による人材育成です。確認2:なぜ政府の中心人物が直接視察しましたか
技術だけでなく、政治・法律・教育・産業を支える制度全体を確認するためです。確認3:留守政府とは何ですか
使節団の不在中、日本国内の政治と改革を担当した政府です。次は、使節団が条約改正を実現できなかった理由を学びます。
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