LESSON 01

日露戦争と国際関係

義和団事件後、なぜ満州をめぐる対立が強まったのか

ロシア軍の満州駐留と朝鮮の位置から、日露対立の背景を理解します。

このレッスンの役割

前のセクションでは、三国干渉後にロシアが旅順・大連を租借し、日本との対立が深まったことを学びました。ここでは、義和団事件が満州をめぐる緊張をさらに強めた理由を考えます。

義和団事件

19世紀末の中国では、列強の進出やキリスト教への反発が高まりました。義和団は「扶清滅洋」を掲げ、外国人やキリスト教徒を攻撃しました。清政府も一時これを支持し、1900年に列強の連合軍が北京へ進みました。日本も連合軍に加わりました。

ロシア軍が満州へ

ロシアは義和団事件を口実に、多くの軍を満州へ送りました。事件後も撤兵が進まず、満州での影響を強めます。

地域 日本にとっての意味
満州 朝鮮の北にあり、ロシア軍が進出する地域
旅順・大連 黄海に面するロシアの軍港・拠点
朝鮮 日本の安全保障と大陸進出の要所と考えられた

日本政府は、ロシアが満州からさらに朝鮮へ進むことを警戒しました。

戦争は突然始まったのではない

日露戦争の背景を段階で整理します。

三国干渉 → ロシアが旅順・大連を租借 → 義和団事件でロシア軍が満州へ → 撤兵が進まず影響力を拡大 → 日本とロシアが満州・朝鮮の権益を交渉 → 交渉がまとまらず戦争へ

「ロシアが強かったから」だけでなく、満州と朝鮮のどちらを誰の勢力範囲とするかが中心でした。

中国と朝鮮の視点

満州は中国の領土、朝鮮は独立国です。日本とロシアは、自国の安全を理由に他国の地域で権益を競いました。日露戦争は日本防衛の戦争という面だけでなく、帝国主義国同士の勢力争いでもあります。

確認1:義和団事件後、ロシアはどこに軍を駐留させましたか。

中国東北部の満州です。

確認2:日本がロシアの満州進出を警戒したのはなぜですか。

満州が朝鮮の北にあり、ロシアが朝鮮へも影響を広げる可能性があると考えたからです。

確認3:日露対立を中国・朝鮮の視点からどう説明できますか。

日本とロシアが、中国の満州と独立国朝鮮を自国の勢力範囲にしようと競った対立です。

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日本はロシアに単独で対抗するのを避けるため、イギリスと同盟を結びます。次は日英同盟のねらいを考えます。