LESSON 01

大日本帝国憲法と帝国議会

帝国議会の貴族院と衆議院はどう違ったのか

二院制の構成と役割を比較し、法律・予算が決まる仕組みを理解します。

このレッスンの役割

前のレッスンでは、臣民の権利と制約を学びました。ここでは、1890年に開かれた帝国議会の二つの議院を比較します。

二院制とは

帝国議会は、貴族院と衆議院の二院で構成されました。法律や予算を成立させるには、原則として両院の協賛が必要でした。

見る点 貴族院 衆議院
議員 皇族・華族・勅任議員など 選挙で選ばれた議員
選ばれ方 身分や天皇の任命など 制限選挙
解散 解散されない 天皇により解散されることがある
役割 法律・予算を審議 法律・予算を審議

衆議院だけが議会ではありません。二つの院と天皇が立法に関わる仕組みです。

なぜ貴族院があったのか

政府は、選挙で選ばれる衆議院だけでは民権派の影響が強くなり、政治が急に変化することを警戒しました。貴族院は、皇室や政府に近い立場から政治の安定を支える役割を期待されました。

衆議院:選挙を通じて一部の国民の意見を反映 貴族院:華族や勅任議員などが政府側の安定を支える

議会には力があったのか

帝国議会は法律と予算を審議できました。政府は税金を使うため、議会の協賛を必要とする場面が多く、衆議院の反対を無視し続けるのは難しくなりました。

ただし内閣は議会の多数派からつくられる制度ではなく、天皇を輔弼する仕組みでした。このため政府と衆議院が対立することがよくありました。

入試での見分け方

  • 皇族・華族・勅任:貴族院
  • 選挙、解散:衆議院
  • 二院をまとめた名称:帝国議会
  • 法律を最終的に裁可:天皇
確認1:帝国議会を構成する二つの院は何ですか。

貴族院と衆議院です。

確認2:衆議院議員はどのように選ばれましたか。

一定の条件を満たした有権者による選挙で選ばれました。

確認3:議会に予算審議権があることは、なぜ政府への力になりますか。

政府が税金を使って政策を行うには議会の協賛が必要となり、議会の意見を無視しにくくなるからです。

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衆議院議員は選挙で選ばれましたが、投票できた人はごく一部でした。次は最初の選挙権の条件を数量で捉えます。