このレッスンの役割
前のレッスンでは国内政治を統合しました。ここでは外交を、日本だけの努力や勝利で説明せず、相手国と世界情勢を含めて整理します。
外交の長い流れ
不平等条約 → 岩倉使節団が改正に失敗 → 国内の法・裁判・憲法を整備 → 1894年、陸奥宗光が条約改正 → 日清戦争 → 三国干渉で列強との力の差 → 日英同盟 → 日露戦争 → 日本が韓国と満州へ支配・権益を拡大 → 1911年、小村寿太郎が関税自主権回復
「対等になった」と「支配した」
日本は欧米との不平等条約を改正し、列強と対等な国際的地位へ近づきました。一方、台湾を植民地化し、韓国の主権を奪い、満州の権益を広げました。
欧米から受けた不平等を解消する + 近隣地域へ不平等な支配を広げる
この二面性が近代日本外交の重要な論点です。
主語を変える
| 主語 | 見える変化 |
|---|---|
| 日本 | 条約改正・戦勝・列強化 |
| 朝鮮 | 清から離れるが日本・ロシアの干渉、のち主権喪失 |
| 清・中国 | 敗戦、列強の分割、満州権益の拡大 |
| 台湾 | 日本による植民地統治 |
| 欧米列強 | 中国・東アジアの権益を競う |
記述の型
問い: 日本が列強の一員へ近づく過程を、条約改正と戦争を使って説明しなさい。
解答例: 国内の法制度を整えた日本は領事裁判権を撤廃し、日清・日露戦争の勝利で国際的地位を高めた。一方、台湾を植民地化し、韓国を併合し、満州で権益を広げる帝国主義国となった。
確認1:領事裁判権の撤廃と関税自主権の回復を実現した人物はだれですか。
領事裁判権撤廃は陸奥宗光、関税自主権回復は小村寿太郎です。
確認2:三国干渉が日露戦争へつながる理由は何ですか。
日本に遼東半島を返還させたロシアが旅順・大連を租借し、満州・朝鮮への進出を強めたからです。
確認3:近代日本外交の二面性を答えましょう。
欧米との不平等を解消して対等になろうとする一方、近隣の台湾・韓国・満州へ支配や権益を広げました。
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次は、税・輸出・賠償金・軍備を通して、産業化と戦争がどう互いを支えたかを統合します。