コイル両側の力が回転を生む理由を説明しよう
実験で見た回転を、電流・磁界・力の三つで説明します。ポイントは、コイルの左右で電流が反対向きになり、離れた場所に反対向きの力が働くことです。
このレッスンの役割
第3段階です。観察結果を「回った」で終えず、見えない力の向きをモデルで説明します。ここで回転を生む仕組みを固め、次へ半回転後も回り続けるための問題を渡します。
知る:コイルの一周をたどる
一本の導線を一周たどると、左側を手前向きに流れた電流は、右側では奥向きに戻ります。磁界の向きは左右で同じなので、フレミングの左手の法則から、左右の力は反対向きになります。
理解する:力の合計と回す作用は別
上向きと下向きの力が同じ大きさなら、物体全体を上や下へ運ぶ力の合計は0です。しかし、二つの力は回転軸をはさんだ別々の場所に働きます。そのため、左を上げ、右を下げる「回す作用」は残ります。
ドアを開けるとき、取っ手を押すのは回転軸である蝶番から離れているからです。同じように、コイルも回転軸から離れた部分に力を受けるほど回りやすくなります。中学校では回す作用の公式より、作用する場所の違いを図で説明できれば十分です。
例で使い、よくある誤答を直そう
①磁界をN極からS極へ矢印で書く、②コイルの一周をたどって左右の電流を決める、③左右それぞれで力を決める、④どちら側が上がるかから回転を判断します。
たとえば左側が上、右側が下なら、正面から見た回転向きが決まります。電池だけを逆にすると左右の力が両方反転し、回転も逆になります。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:コイルの左右で電流の向きが反対になるのはなぜですか?
電流が一本のコイルを一周し、一方を進んだ後に反対側を逆向きに戻るからです。確認2:二つの力の合計が0でも回転するのはなぜですか?
反対向きの力が回転軸から離れた別々の場所に働き、回す作用をつくるからです。確認3:電池だけを逆にすると回転はどうなりますか?
両側の電流と力が反転するので、回転方向も逆になります。コイルは、離れた二か所に働く反対向きの力によって回転します。次は、半回転した後にも同じ向きへ回し続ける整流子の働きを追います。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。