磁界の向きと強さを空間の性質として説明しよう
方位磁針が回るのは結果です。その結果を生む原因を説明するには、「磁石の周りの空間そのものに、位置ごとの向きと強さがある」と考えます。
このレッスンの役割
第3段階です。前の観察で集めた矢印や鉄粉模様を、磁界というモデルへ変換します。ここで向きの定義を固め、次のレッスンへ複数地点のデータを読む基準を渡します。
知る:磁界には向きと強さがある
磁界の向きは、その場所へ小さな方位磁針を置いたとき、針のN極が示す向きと決めます。磁界の強さは、磁石へ近いほど一般に強くなり、方位磁針への影響や鉄粉の集まり方にも表れます。
理解する:測定器を置く前から磁界はある
温度計を入れなくても水には温度があるように、方位磁針を置かなくても磁石の周囲には磁界があります。方位磁針は磁界を作る道具ではなく、その場所の磁界を読み取る道具です。
また、磁界の向きは「磁石が向いている向き」一つではありません。場所ごとに違います。磁石のN極側では外向き、S極側ではS極へ向かうように方位磁針のN極が並びます。
例で使い、よくある誤答を直そう
磁石の右にあるS極のさらに右へ方位磁針を置くと、N極は左のS極へ向きます。同じ磁石でもN極の左側なら、針のN極は磁石から左へ離れる向きです。
誤答「磁界の向きはS極が向く向き」は定義が逆です。必ず方位磁針のN極を基準にします。基準を一つに固定するから、誰が測っても同じ図になります。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:磁界の向きは何を基準に決めますか?
その場所に置いた方位磁針のN極が示す向きです。確認2:方位磁針を取り去ると磁界も消えますか?
消えません。磁界は磁石が作る空間の性質で、方位磁針はそれを測る道具です。確認3:同じ磁石の周囲なら磁界の向きはどこでも同じですか?
いいえ。位置によって向きが変わります。磁界は位置ごとに向きと強さをもつ空間です。次は複数の方位磁針や距離の資料から、その分布を実際に読み取ります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。