カメラがセンサーに実像を結ぶ仕組みを説明しよう
このレッスンの役割
前のレッスンで、カメラは実像を利用する機器だと分類しました。ここでは被写体・レンズ・イメージセンサーを光学台の物体・凸レンズ・スクリーンに対応させ、なぜピント調節が必要なのかまで説明します。
知る・理解する
被写体の一点から出た光は広がり、カメラのレンズに入ります。光軸に平行な光はレンズ通過後に焦点を通り、レンズ中心を通る光はほぼ直進します。二本が実際に交わる位置に、被写体の一点の像ができます。物体全体の各点について同じことが起こり、センサー上に倒立実像ができます。
センサーが光の交点より前後にずれると、一点から来た光が一点に集まらず、広がって当たります。そのため輪郭がぼけます。カメラはレンズ群の位置などを調節し、像の位置をセンサー面へ一致させます。焦点は像の固定位置ではないので、遠い被写体と近い被写体では調節が必要です。
具体例で使う
遠くの山からカメラへ入る光はほぼ平行なので、像はレンズの焦点に近い位置にできます。近くの花へ被写体を変えると、像ができる位置はレンズから遠ざかります。そのままではセンサー面とずれるため、カメラはレンズの位置を変えてピントを合わせます。
スマートフォンを花へ近づけすぎるとピントが合わないことがあります。これは最短撮影距離より内側に入り、カメラの調節範囲では像をセンサー面に合わせられないためです。
誤答を直して次の学びへつなげる
「カメラの像はいつも焦点にできる」は誤りです。遠くから来る平行光線は焦点付近に集まりますが、有限距離の被写体では像位置が変わります。
「センサーが被写体を見ている」とだけ考えるのも不十分です。センサーは、レンズがつくった実像の明るさや色を記録します。次は、同じように面へ実像を受ける目と比べます。
自分で確かめよう
確認1:カメラのセンサーは光学実験の何に相当しますか。
凸レンズがつくる実像を受けるスクリーンに相当します。確認2:センサーが像位置からずれると、なぜぼけますか。
物体の一点から来た光がセンサー上の一点に集まらず、広がって当たるからです。確認3:遠景から近くの物体へ撮影対象を変えると、なぜピント調節が必要ですか。
物体距離が変わると実像のできる位置も変わり、センサー面と一致させ直す必要があるからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。