焦点の外側にある物体の実像を作図しよう
このレッスンの役割
前の実験で得た「物体位置によって像の位置と大きさが変わる」という結果を、代表光線で説明します。ここでは物体が焦点より外側にある場合に絞り、実像ができる三つの範囲を整理します。
知る・理解する
物体の先端から出る光のうち、次の二本を作図すれば像の先端を決められます。
- 光軸に平行な光:レンズを通った後、反対側の焦点を通る。
- レンズの中心を通る光:そのまま直進する。
二本の光が実際に交わる点が像の先端です。そこから光軸へ垂直に線を引くと、像全体の向きと大きさが分かります。光が実際に集まってできる像を実像といい、スクリーンに映せます。
物体の位置を焦点距離 f の2倍である2Fと比べると、次のようになります。
| 物体の位置 | 実像の位置 | 向き | 大きさ |
|---|---|---|---|
| 2Fより外側 | 反対側のFと2Fの間 | 倒立 | 小さい |
| 2F | 反対側の2F | 倒立 | 同じ |
| Fと2Fの間 | 反対側の2Fより外側 | 倒立 | 大きい |
この表は丸暗記するものではありません。作図で二本の交点を動かせば、どの結果も再現できます。
具体例で使う
焦点距離が10 cmなら2Fは20 cmです。物体距離が30 cmなら物体は2Fより外側にあるので、像は反対側の10 cmと20 cmの間にでき、小さな倒立実像になります。
物体距離を15 cmに変えると、物体はFと2Fの間です。平行光線は反対側のFを通り、中心を通る光線との交点は2Fより外へ移ります。交点が光軸から遠くなるため、像は大きくなります。
誤答を直して次の学びへつなげる
「実像は焦点にできる」と決めつけないでください。焦点を通るのは代表光線の一本であり、像は複数の光線が交わる場所にできます。
「物体と同じ向きに描く」という誤りもよくあります。物体の先端から出た光が光軸の反対側で交わるため、像の先端は下側に来ます。したがって実像は倒立です。次のレッスンでは、物体を焦点上、さらに焦点内へ移したときに何が変わるかを調べます。
自分で確かめよう
確認1:実像の先端はどこに描きますか。
物体の先端から出た二本以上の代表光線が、レンズ通過後に実際に交わる点です。確認2:焦点距離8 cm、物体距離16 cmの像はどうなりますか。
物体は2Fにあるので、反対側の2F、つまりレンズから16 cmの位置に、同じ大きさの倒立実像ができます。確認3:物体を2Fより外側からFへ近づけると、実像はどう変わりますか。
実像はレンズから遠ざかり、だんだん大きくなります。向きは倒立のままです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。