LESSON 01

レンズの作図と身近な機器

虫眼鏡と投影機を物体位置の違いで説明しよう

焦点内の虚像を使う虫眼鏡と、焦点外の実像を使う投影機を作図で比較します。

虫眼鏡と投影機を物体位置の違いで説明しよう

このレッスンの役割

カメラと目は実像を面に受ける機器でした。このレッスンでは、どちらも物を大きく見せる虫眼鏡と投影機を比較します。同じ凸レンズでも、物体を焦点の内側に置くか外側に置くかで、虚像と実像を使い分けられることを確かめます。

知る・理解する

虫眼鏡では、見たい物体を焦点より内側に置きます。レンズを通った光は広がりますが、目はその光を後方へ延長し、物体側に正立拡大虚像があるように見ます。スクリーンに映す機器ではなく、一人の目が直接見る道具です。

投影機では、表示する物体に相当する小さな画像を、焦点Fと2Fの間に置きます。代表光線は反対側の2Fより外で実際に交わり、スクリーン上に倒立拡大実像をつくります。装置内部では、最終的に正しい向きで投影されるよう元画像の向きが調整されています。

虫眼鏡の虚像と投影機の実像を比較する図 上段は焦点内の物体から広がる光の後方延長が正立虚像をつくり、下段はFと2Fの間の物体からの光がスクリーン上に倒立拡大実像をつくる図 虫眼鏡:物体は焦点内 F 正立拡大虚像 投影機:物体はFと2Fの間 FF

具体例で使う

新聞の小さな文字を虫眼鏡で見るとき、文字がレンズの焦点内に来るよう距離を調節します。遠ざけすぎて物体が焦点外へ出ると、正立拡大虚像として見えなくなります。

投影機ではスクリーンに鮮明な像をつくる必要があります。像がぼけたら、レンズと物体またはスクリーンの位置関係を調節し、代表光線の交点をスクリーンへ合わせます。

道具 物体位置 見方
虫眼鏡 Fより内側 正立拡大虚像 レンズ越しに直接見る
投影機 Fと2Fの間 倒立拡大実像 スクリーンに映す

誤答を直して次の学びへつなげる

「大きい像だから両方とも同じ仕組み」は誤りです。虫眼鏡では実際の光は広がり、後方延長線が交わります。投影機では実際の光がスクリーン上で交わります。

「虫眼鏡の像を紙で受けられる」も誤りです。虚像の位置に光は集まっていません。次は、機器の作図に混ざったこのような誤りを、光線から診断します。

自分で確かめよう

確認1:虫眼鏡で正立拡大像を見るには、物体をどこへ置きますか。凸レンズの焦点より内側に置きます。見える像は正立拡大虚像です。
確認2:投影機が拡大像をスクリーンへ映すとき、物体はどこにありますか。焦点Fと2Fの間に置きます。反対側の2Fより外に倒立拡大実像ができます。
確認3:大きく見える像が実像か虚像かをどう区別しますか。スクリーンへ映せるか、作図の実線が実際に交わるかを確かめます。映せれば実像、後方延長線の交点なら虚像です。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。