LESSON 01

レンズの作図と身近な機器

目が網膜に実像を結びピントを合わせる仕組みを説明しよう

水晶体と網膜を凸レンズと受像面に対応させ、目の実像とピント調節を説明します。

目が網膜に実像を結びピントを合わせる仕組みを説明しよう

このレッスンの役割

カメラではレンズがセンサー上に実像を結びました。目でも、水晶体などが入ってきた光を曲げ、網膜上に実像を結びます。ここではカメラとの共通点と、ピント調節の違いを理解します。

知る・理解する

目の前方から入った光は主に角膜と水晶体で曲げられ、目の奥の網膜へ集まります。中学理科の作図では、水晶体を凸レンズ、網膜をスクリーンに相当する面として考えます。網膜には倒立実像ができます。

目の水晶体が網膜上に倒立実像をつくる模式図 左から来た光が角膜と水晶体で曲げられ、眼球後方の網膜上で交わって倒立実像をつくる図 角膜水晶体網膜

カメラはレンズとセンサーの位置関係を調節できますが、目では網膜の位置を前後へ動かせません。そこで、毛様体の働きで水晶体の厚さを変え、光の曲がり方を調節して像を網膜上へ合わせます。近くを見るときは水晶体を厚くし、光を強く曲げます。

具体例で使う

遠くの時計を見た直後、手元の文字へ視線を移すと一瞬ぼけてから鮮明になることがあります。物体距離が変わり、像位置がそのままでは網膜と合わないため、目が水晶体の厚さを調節しているからです。

カメラと目の対応は次のように整理できます。

働き カメラ
光を曲げる レンズ 角膜・水晶体
像を受ける センサー 網膜
ピント調節 レンズ位置などを変える 水晶体の厚さを変える

誤答を直して次の学びへつなげる

「目には正立像ができる」は作図として誤りです。網膜にできる光学像は倒立実像です。私たちが世界を正しい向きとして認識する過程には脳の情報処理も関係しますが、ここで扱うのは網膜までの光学です。

「近くを見るため網膜が動く」も誤りです。網膜位置はほぼ固定され、水晶体の厚さを変えて光の集まり方を調節します。次は、面に実像を受ける機器と、虚像を直接見る虫眼鏡を比べます。

自分で確かめよう

確認1:目の水晶体と網膜はカメラの何に対応しますか。水晶体は光を曲げるレンズに、網膜は実像を受けるセンサーに対応します。
確認2:目が近くへピントを合わせるとき、何が変わりますか。網膜を動かすのではなく、水晶体を厚くして光をより強く曲げ、像を網膜上へ合わせます。
確認3:網膜上の像は正立ですか、倒立ですか。また種類は何ですか。倒立実像です。光が網膜上に実際に集まるので実像です。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。