焦点上と焦点内で像の見え方が変わる理由を説明しよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、物体が焦点より外側にあると倒立実像ができることを作図しました。ここでは境界となる焦点上と、その内側を調べます。「スクリーンに映らない」と「像が見えない」を区別することが中心です。
知る・理解する
物体の先端が焦点上にあるとき、レンズを通った二本の代表光線は平行になります。有限の距離では交わらないため、スクリーンをどこへ動かしても鮮明な像を結びません。
物体を焦点より内側へ入れると、レンズを通った光は広がって進みます。実際の光は反対側で交わりません。しかし、広がる光を後ろ向きに延長すると、物体と同じ側で交わります。目には、その延長線の交点から光が来たように見えます。この像を虚像といいます。
実像と虚像は、次のように見分けます。
| 比べる点 | 実像 | 虚像 |
|---|---|---|
| 光 | 実際に集まる | 延長線が交わるように見える |
| スクリーン | 映せる | 映せない |
| 凸レンズでの向き | 倒立 | 正立 |
| 焦点内での大きさ | 該当しない | 拡大 |
具体例で使う
焦点距離10 cmの凸レンズに対し、物体距離が10 cmなら物体は焦点上です。出ていく光は平行になるため、近くのスクリーンに像は結びません。
物体距離が6 cmなら焦点内です。レンズの反対側からのぞくと、物体側に大きく正立した像が見えます。ただし、その見える位置にスクリーンを置いても像は映りません。そこへ光が実際に集まっているわけではないからです。
誤答を直して次の学びへつなげる
「スクリーンに映らないから像は存在しない」は誤りです。虚像は目で見えますが、光が実際に集まる場所がないため投影できません。
また、破線は実際の光ではありません。光を逆向きに延長し、目がどこから来た光だと判断するかを示す補助線です。次は、実験表と作図を往復し、焦点の外側・上・内側を一つの変化として整理します。
自分で確かめよう
確認1:物体が焦点上にあるとき、スクリーン像ができないのはなぜですか。
レンズを通った代表光線が平行になり、有限の距離で実際に交わらないからです。確認2:虚像の作図で破線は何を表しますか。
広がって進む実際の光を後方へ延長した補助線です。光が破線の向きに実際に進んでいるわけではありません。確認3:レンズ越しに正立で大きな像が見え、スクリーンには映らないとき、物体はどの範囲にありますか。
物体は焦点より内側にあります。見えているのは正立拡大された虚像です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。