ざらざらした物体が多方向から見える理由をつかもう
このレッスンの役割
ここは「光の反射・屈折」コースの「乱反射と平面鏡の像」セクション、6レッスン中の第1段階です。前のセクションでは、鏡に当たった光が反射の法則に従って進むことを学びました。今回はその法則を紙や机にも広げ、「鏡でない物体も光を反射している」と説明できるようにします。
今日の到達点は、紙がいろいろな位置から見える理由を「紙で反射した光が、それぞれの位置の目へ届くから」と説明することです。細かな表面の作図は次のレッスンで扱います。
知る・理解する
暗い部屋では、白い紙もほとんど見えません。照明をつけると見えるのは、照明の光が紙に当たり、紙で反射した光が目へ届くからです。目が光を出して紙を調べているのではありません。
鏡に懐中電灯を当てると、反射光は決まった向きへ強く進みます。光の通り道から目を外すと、鏡のまぶしい光は見えにくくなります。一方、白い紙は正面だけでなく、右や左からも見えます。紙では反射光が多くの向きへ分かれるからです。この反射を乱反射といいます。
乱反射は、光が消えたり法則を無視したりする現象ではありません。「表面のどこで、どの向きへ反射したか」を細かく見ると、前に学んだ反射の法則で説明できます。
具体例で使う
教室の黒板が特定の席だけ白く光って文字が読みにくいことがあります。黒板の比較的なめらかな部分では、照明の光がまとまった方向へ反射し、その方向にいる人の目へ強く届くためです。紙の教科書は表面が細かくでこぼこしているので、反射光が広がり、多くの席から文字を読めます。
月も自分で光を出している恒星ではありません。太陽の光を反射し、その一部が地球の目へ届くので明るく見えます。「見える物体=自分で発光している物体」ではない点が大切です。
誤答を直して次の学びへつなげる
「紙は鏡ではないから光を反射しない」は誤りです。反射しなければ、紙から出る光が目へ届かず、明るい場所でも紙は見えません。鏡との違いは、反射するかどうかではなく、反射光の向きがそろうか、多くの向きへ分かれるかです。
次は、紙の表面を小さな面の集まりとして拡大し、なぜ多方向へ進むのに反射の法則を破っていないのかを作図します。
自分で確かめよう
確認1:照明を消すと紙が見えにくくなるのはなぜ?
紙に当たって反射し、目へ届く光がほとんどなくなるからです。確認2:鏡と白い紙の反射の違いは?
鏡では反射光の向きがそろいやすく、白い紙では多くの向きへ反射します。どちらも光を反射しています。確認3:映画館のスクリーンを鏡にすると困るのはなぜ?
映像の光が限られた向きへ強く反射し、多くの客席へ届かなくなるからです。スクリーンは光を広い方向へ反射する必要があります。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。