身近なレンズ機器を像のでき方で見分けよう
このレッスンの役割
前のセクションでは、物体距離と焦点距離を比べ、実像と虚像を作図できるようになりました。このセクションでは、その力をカメラ、目、虫眼鏡、投影機へ移します。最初に、機器の名前ではなく「像をどこで、何のために使うか」で分類します。
知る・理解する
レンズを使う機器は形が違っても、次の要素に分けられます。
- 見たい物体
- 光を曲げる凸レンズに相当する部分
- 像を受ける面、または像を見る目
カメラのセンサー、目の網膜、投影機のスクリーンには、光が実際に集まる実像ができます。一方、虫眼鏡ではレンズ越しに虚像を直接見ます。虚像は見えますが、像の位置にスクリーンを置いても映りません。
この分類では、「大きく見えるか」だけでは判断しません。投影機は大きい実像をつくり、虫眼鏡は大きい虚像を見せます。同じ「拡大」でも像の種類が違います。
具体例で使う
教室で白い壁に映像を映す機器は投影機です。壁の位置に光が実際に集まるので、壁を見れば多くの人が同じ像を見られます。これは実像です。
小さな文字へ虫眼鏡を近づけ、レンズ越しに見ると文字が大きく正立して見えます。しかし、見えている場所に紙を置いても文字は投影されません。これは虚像です。
機器を見分ける問いは「スクリーンに映るか」「像を直接のぞくか」「物体は焦点の外側か内側か」です。
誤答を直して次の学びへつなげる
「レンズで拡大する機器はすべて虚像を使う」は誤りです。像が大きいか小さいかと、実像か虚像かは別の分類です。代表光線が実際に交わるなら実像、後方延長線が交わるなら虚像です。
また、機器の外形だけで判断してはいけません。箱の中でも、物体・レンズ・受像面の位置関係を図に直せば、同じ光学モデルで説明できます。次はカメラ内部をこの三要素へ分解します。
自分で確かめよう
確認1:実像を面に受ける三つの機器を挙げてください。
カメラはセンサー、目は網膜、投影機はスクリーンに実像を受けます。確認2:像が大きければ虚像だと言えますか。
言えません。投影機は大きい実像をつくり、虫眼鏡は大きい虚像を見せます。光が実際に集まるかで判断します。確認3:未知の機器が像を白い板へ映しました。像の種類について何が言えますか。
白い板の位置に光が実際に集まるため実像です。物体は凸レンズの焦点より外側にあると考えられます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。