LESSON 01

実像・虚像と物体の位置

物体距離と像の変化を表と作図でつなげよう

実験表をF・2Fとの位置関係で分類し、像の変化を代表光線で説明します。

物体距離と像の変化を表と作図でつなげよう

このレッスンの役割

ここまでに、実験で結果を集め、代表光線で実像と虚像を説明しました。このレッスンでは、測定結果の表をFと2Fを基準に分類し、数値の並びを光の進み方で説明します。

知る・理解する

同じ凸レンズでは焦点距離 f は一定です。そこで、物体距離を単独の数字として見るのではなく、fや2fと比べます。これにより、焦点距離の異なるレンズでも同じ規則を使えます。

例として焦点距離10 cmの結果を整理します。

物体距離 基準との関係 像の観察 説明に使う範囲
30 cm 2fより外 倒立・小さい実像 2Fより外
20 cm 2f 倒立・同じ大きさの実像 2F
15 cm fと2fの間 倒立・大きい実像 Fと2Fの間
10 cm f スクリーン像なし 焦点上
6 cm fより内 正立・大きい虚像 焦点内
物体が焦点へ近づくと実像が遠ざかり大きくなる変化 横軸に物体位置の範囲を示し、2Fより外から焦点へ近づくにつれて実像の位置が遠ざかり大きくなることと、焦点内では虚像へ切り替わることを示す図 F2Fレンズ 物体が右へ(焦点へ)近づく 実像:遠ざかり、大きくなる 焦点内は虚像へ切替

物体が焦点の外側から焦点へ近づくと、レンズに入る光の広がり方が大きくなります。レンズ通過後の二本の光が交わるには、より遠くまで進む必要があります。そのため実像は遠ざかります。交点が光軸から離れるので、像も大きくなります。

具体例で使う

焦点距離12 cmのレンズで、物体距離が18 cmなら、12 < 18 < 24なので物体はFと2Fの間です。したがって、反対側の2Fより外に倒立拡大実像ができます。

物体距離を9 cmにした場合は、先ほどの「近づくほど実像が遠ざかる」という規則をそのまま延長できません。9 < 12なので焦点内へ入り、実像から正立拡大虚像へ種類が切り替わるからです。

誤答を直して次の学びへつなげる

「物体を近づけるほど像は大きくなる」だけでは範囲が抜けています。正しくは、物体が焦点の外側で焦点へ近づく間、実像は遠ざかって大きくなります。焦点上では有限の位置に像を結ばず、焦点内では虚像になります。

表を答えとして暗記するのではなく、まず物体距離をfと2fに比べ、必要なら二本の代表光線を描きます。次のレッスンでは、この判断手順を未知の条件に使います。

自分で確かめよう

確認1:物体距離をfと2fに比べる利点は何ですか。焦点距離の異なるレンズでも、物体がどの範囲にあるかを同じ規則で分類できることです。
確認2:焦点距離10 cm、物体距離12 cmなら像はどうなりますか。物体はFと2Fの間にあるので、反対側の2Fより外に倒立拡大実像ができます。
確認3:「物体を近づければ実像はいつまでも大きくなる」の誤りを直してください。その規則は物体が焦点より外側にある間だけです。焦点上では有限位置に像を結ばず、焦点内では正立拡大虚像へ変わります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。