未知のレンズ機器を作図から判定・改善しよう
このレッスンの役割
このセクションの仕上げです。名前の付いていないレンズ機器について、直接観察か投影か、実像か虚像かを判定し、像がぼける・小さすぎる・映らないときの改善案を作図から提案します。次の光の総合問題へつなげます。
知る・理解する
未知の機器では、外形よりも光学上の目的を読みます。
- 像を面に受けるのか、レンズ越しに直接見るのか。
- 物体距離はfより小さいか、fと2fの間か、2f以上か。
- 代表光線は実際に交わるか、後方延長が交わるか。
- 像の位置・向き・大きさは目的と一致するか。
- ずれていれば、物体・レンズ・受像面のどれを動かすと改善するか。
改善案は「動かす」だけで終わらせません。たとえば実像の交点がスクリーンより後ろなら、「光がスクリーン上でまだ収束途中なので、交点と一致するようスクリーンをレンズから遠ざける」のように、方向と理由を述べます。
具体例で使う
未知機器Aでは、物体が焦点内にあり、観察者がレンズの反対側からのぞきます。光はレンズ後で広がり、後方延長線が物体側で交わるので、Aは虫眼鏡型です。正立拡大虚像を直接見ます。
機器Bでは、物体がFと2Fの間、反対側に白い面があります。作図すると光は白い面より手前で交わっています。これは投影機型ですが、現在の面位置ではぼけます。面を交点までレンズへ近づけるか、レンズ位置を調節して交点を面へ合わせます。
機器Cで、物体が2Fより外側、受像面がFと2Fの間にあるなら、小さい倒立実像を記録するカメラ型と考えられます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「拡大するから虫眼鏡」と外形や結果だけで決めないでください。投影機も拡大します。直接見るか面に映すか、物体が焦点のどちら側かを確認します。
また、像が映らないときにスクリーンだけを無制限に動かしても解決しない場合があります。物体が焦点内なら実像そのものができないため、まず物体を焦点外へ移す必要があります。
この判断手順は、次の光の総合問題で、未知の実験装置から使う法則を選ぶときにも使えます。
自分で確かめよう
確認1:未知機器を最初に分類するときの問いは何ですか。
像をスクリーンやセンサーなどの面に受けるのか、レンズ越しに直接見るのかを確認します。確認2:スクリーンより手前で光が交わっているとき、像を鮮明にする一案を述べてください。
スクリーンをレンズへ近づけて光線の交点に一致させます。またはレンズ位置を調節し、交点をスクリーンへ移します。確認3:物体が焦点内なのにスクリーン像を求める装置は、何を直す必要がありますか。
焦点内では虚像しかできないため、物体を焦点より外側へ移し、実際の光がスクリーン側で交わるようにします。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。