物体距離を変えて像の位置・向き・大きさを記録しよう
このレッスンの役割
前のレッスンで立てた問いを、比べられる実験に変えます。結果をきれいに出すことだけが目的ではありません。像が映らない場合も含めて記録し、後で規則を説明できる資料をつくります。
知る・理解する
実験では、物体、凸レンズ、スクリーンの中心を同じ高さにし、一本の直線上に並べます。距離はレンズの中心から測ります。レンズの台の端から測ると、人によって基準が変わってしまいます。
手順は次の通りです。
- 焦点距離を確認し、レンズの両側に焦点 F と、その2倍の位置 2F の印を付ける。
- 物体を2Fより外側に置く。
- スクリーンだけを動かし、像が最も鮮明になる位置を探す。
- 像までの距離、向き、大きさを記録する。
- 物体を2F、Fと2Fの間、F、Fの内側へ順に移し、同じ方法で調べる。
記録表では「映らない」を空欄にしません。たとえば次のように書きます。
| 物体の範囲 | 鮮明なスクリーン位置 | 向き | 大きさ |
|---|---|---|---|
| 2Fより外 | 測定値を書く | 正立・倒立 | 小・同じ・大 |
| Fと2Fの間 | 測定値を書く | 正立・倒立 | 小・同じ・大 |
| Fの内側 | 見つからない | スクリーンでは判定不可 | スクリーンでは判定不可 |
具体例で使う
焦点距離10 cmのレンズで、物体をレンズから30 cmの位置に置きます。スクリーンを動かして、像が最も鮮明になる位置を測ります。次に物体を15 cmへ移します。このとき、レンズまで一緒に動かしてはいけません。二つの条件が変わると、どちらが結果を変えたのか分からなくなるからです。
像の大きさは、物体と横に並べて「およそ半分」「ほぼ同じ」「およそ2倍」のように記録しても構いません。大切なのは、同じ基準を全ての測定で使うことです。
誤答を直して次の学びへつなげる
像がぼやけている場所を像の位置としないようにします。スクリーンの前後でぼやけ方を比べ、「ここを通り過ぎると再びぼやける」という中央を探します。
また、物体が焦点内にあるとき、スクリーンを遠くへ動かし続けても鮮明な像は得られません。これは実験失敗とは限りません。「スクリーンには映らなかった」という重要な結果です。次のレッスンから、光線の作図で理由を確かめます。
自分で確かめよう
確認1:距離はどこを基準に測りますか。
凸レンズの中心を基準にします。物体距離も像距離も同じ基準から測ることで比較できます。確認2:物体とレンズを同時に動かしてはいけないのはなぜですか。
複数の条件が同時に変わると、結果の変化がどの条件によるものか判断できないからです。確認3:スクリーンに像が映らなかった記録を残す意味は何ですか。
物体の位置によって実像ができない範囲があることを見つけ、その理由を作図で説明する手がかりになるからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。