距離・時間グラフを運動の物語として読もう
距離・時間グラフは、物体が通った道の形ではありません。「何秒後に出発点から何mの位置にいたか」を一枚にまとめた、運動の記録です。
このレッスンの役割
前節では連続写真や記録テープから等時間の距離を読みました。ここでは同じ記録をグラフへ移し、線の高さではなく傾きから運動を読む入口を作ります。
前から受け取る力:等時間ごとの距離から速さの変化を判断する力
今回完成させる力:距離・時間グラフの点・線・傾きを運動の言葉へ直す力
次へ渡す力:位置と時刻の表からグラフを描く力
知る:一点は「時刻と距離の組」
横軸が時間、縦軸が出発点からの距離です。グラフ上の点(3秒、6 m)は「出発から3秒後に、出発点から6 mの位置にいた」と読みます。
右上がりの線では時間とともに距離が増えるので、物体は進んでいます。水平線では時間が過ぎても距離が変わらないので、停止しています。
理解する:傾きが「同じ時間に進む距離」を表す
直線が急なら、同じ1秒で距離が大きく増えるため速い運動です。緩やかなら遅い運動です。
| グラフの形 | 運動 |
|---|---|
| 急な右上がり | 速い一定の速さ |
| 緩やかな右上がり | 遅い一定の速さ |
| 水平 | 停止 |
| 次第に急になる曲線 | 速さが増す |
線が上にあるだけでは速いとは言えません。上にあるのは、その時点で出発点から遠いことを表します。速さを見るときは、時間に対して距離がどれだけ変わったかを見ます。
例で使い、よくある誤答を直そう
Aは0〜2秒で0 mから8 mへ、Bは0〜4秒で0 mから8 mへ進みます。終点の高さは同じですが、Aは4 m/s、Bは2 m/sなのでAの線の方が急です。
「水平な線は同じ速さで進む」は誤答です。縦軸が距離なら、水平線は距離が増えない、つまり停止です。また、折れ線は道が曲がったことを表すのではなく、速さや停止状態が変わった時刻を表します。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:点(5秒、12 m)は何を表しますか?
出発から5秒後に、出発点から12 mの位置にいたことです。確認2:水平な部分では物体はどうしていますか?
時間が進んでも距離が変わらないため、停止しています。確認3:二本の線のどこを見れば速さを比べられますか?
線の高さではなく、時間に対する距離の増え方、つまり傾きを比べます。グラフは道の形ではなく、時間と距離の関係です。次は測定表から軸・目盛り・点を決め、自分でグラフを作ります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。