LESSON 01

力と運動・慣性

慣性と合力0の運動を説明しよう

慣性を運動状態を保つ性質として捉え、合力0なら静止または等速直線運動を保つと説明する。

慣性と合力0の運動を説明しよう

バスが急発進すると体が後ろへ、急停止すると前へ傾くように見えます。体には、それまでの運動状態を保とうとする性質があります。これを慣性といいます。

このレッスンの役割

台車実験で力と速さの変化を比べました。ここでは、合力0なら静止または等速直線運動を保つことを、慣性と結びます。

前から受け取る力:台車の記録と力の向きを対応させる力
今回完成させる力:慣性と合力0の関係を、静止と運動の両方で説明する力
次へ渡す力:合力の向きから速さと向きの変化を判断する力

知る:物体は運動状態を保とうとする

合力ゼロと運動状態合力がゼロなら静止している物体は静止を、動いている物体は等速直線運動を保つ合力0静止を保つ等速直線運動合力が0でない速さまたは向きが変わる運動状態が変化

慣性は新しい力ではなく、物体がもつ性質です。合力0は「力が一つもない」だけでなく、複数の力がつり合う場合も含みます。

理解する:日常で止まるのは摩擦があるから

床の物体は押すのをやめると止まるため、動き続けるには力が必要に見えます。しかし押すのをやめた後も、摩擦力が進行方向と反対に働き、速さを減らしています。

摩擦を小さくした台車、氷上の物体、宇宙空間の物体ほど、合力0で運動を保つ様子が見えやすくなります。

例で使い、よくある誤答を直そう

机の本には下向きの重力と上向きの垂直抗力が働き、つり合っています。本は静止を保ちます。同じく、水平に等速で進む台車で抵抗を無視すれば、合力0でも運動を続けます。

「慣性が前向きに働く」は誤りです。慣性は力の矢印ではありません。物体がそれまでの静止または等速直線運動を保つ性質です。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:慣性とは何ですか?物体がそれまでの運動状態を保とうとする性質です。
確認2:合力0なら必ず静止しますか?いいえ。もともと動いていれば等速直線運動を保ちます。
確認3:押すのをやめた物体が止まる主な理由は?進行方向と反対向きの摩擦力などが働くためです。

合力0は「変化しない」であり「止まる」だけではありません。次は、合力の向きからどんな変化が起こるかを資料で判断します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。