複数の運動資料から速さを説明しよう
入試問題では、記録テープ、測定表、グラフ、速度計の値が一緒に示されます。形式が違っても、すべて「いつ、どれだけ進んだか」を表す資料です。
このレッスンの役割
「グラフ・平均の速さ・瞬間の速さ」の仕上げです。資料形式に合う読み方を選び、平均か瞬間かを区別して、数値と根拠を含む説明を完成させます。
前から受け取る力:グラフの誤読を軸・区間・単位へ戻って直す力
今回完成させる力:テープ・表・グラフを相互に結び、初見の運動を説明する力
次へ渡す力:次節で力と運動状態の関係を考えるための、速さの変化を見抜く力
知る:資料ごとの入口を選ぶ
| 資料 | 最初に確認 |
|---|---|
| 記録テープ | 周波数、点ではなく区間、長さ |
| 表 | 時刻と距離の組、単位 |
| 距離・時間グラフ | 軸、目盛り、指定区間の傾き |
| 速度計 | その瞬間に近い速さ |
理解する:相互変換すると証拠が増える
50 Hzで5区間ごとの長さが2、4、6 cmなら、時間は各0.1秒です。速さは0.2、0.4、0.6 m/sとなり、時間と距離の表へ直せます。その累積距離は0、2、6、12 cmで、グラフは次第に急になります。
テープの長さは「その区間で進んだ距離」、距離・時間グラフの縦軸は「出発点からの合計距離」です。同じ距離という言葉でも、区間距離と累積距離を混同しないようにします。
例で使い、よくある誤答を直そう
ある台車の0〜2秒の平均は3 m/s、2〜4秒は1 m/sでした。各区間の時間が等しいので、全距離は6+2=8 m、全時間4秒、全体平均は2 m/sです。グラフでは前半が急、後半が緩やかな折れ線になります。
資料から「台車にどんな力が働いたか」まで断定するのは早すぎます。グラフが直接示すのは距離と速さの変化です。原因は次の「力と運動・慣性」で、力の情報と組み合わせて考えます。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:記録テープを読む最初の確認は?
タイマーの周波数と、一まとまりにした点の区間数です。確認2:グラフの指定区間の平均の速さはどう求めますか?
その区間の距離の増加量を、時間の増加量で割ります。確認3:運動グラフだけで力の原因まで断定できますか?
できません。速さの変化は読めますが、原因の判断には働く力などの情報が必要です。資料形式が変わっても、距離と時間へ戻せば速さを説明できます。次は、速さが変わるときと変わらないときに、力がどう関係するかを学びます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。