LESSON 01

グラフ・平均の速さ・瞬間の速さ

グラフの高さと傾きを混同する誤りを直そう

グラフの高さ・傾き・水平線・区間平均の誤読を、軸と単位へ戻って修正する。

グラフの高さと傾きを混同する誤りを直そう

距離・時間グラフでは「高い場所にある」と「速い」は別です。高さは出発点からの距離、速さは距離の増え方です。軸の意味へ戻れば、もっともらしい誤答を直せます。

このレッスンの役割

ここまでにグラフの傾きから速さを求めました。5本目では、高さと傾き、水平と一定速度、平均と単純平均の混同を診断します。

前から受け取る力:二点の距離差÷時刻差から速さを求める力
今回完成させる力:グラフの誤読を軸・区間・単位へ戻って修正する力
次へ渡す力:複数形式の初見資料で読む方法を選ぶ力

知る:まず「縦軸が何か」を言葉にする

高さと傾きが異なる二つの線高い位置で水平なAは停止し、低い位置から急に上がるBは速く進むAB時間出発点からの距離Aは遠い位置で停止Bは距離が増加して移動

AはBより高い位置にありますが、水平なので停止しています。Bは低い位置から始まっても、線が右上がりなので進んでいます。

誤った読み 軸へ戻した修正
高いAほど速い 高さは距離、傾きが速さ
水平は一定の速さ 距離が一定なので停止
折れ線は曲がった道 運動状態が変化した時刻
区間の速さを足して平均 全距離÷全時間へ戻る

理解する:同じ言葉でもグラフにより意味が変わる

距離・時間グラフの水平線は停止ですが、速さ・時間グラフの水平線なら速さが一定です。形だけを暗記せず、縦軸の値が時間とともにどう変わるかを言葉にします。

平均の速さも、同じ時間ずつなら各速さの単純平均と一致することがありますが、時間幅が違えば一致しません。特別な場合を一般ルールにしないことが大切です。

例で使い、よくある誤答を直そう

Aは最初の2秒で8 m進み、その後2秒停止しました。Bは4秒で8 m進み続けました。両者の全体平均は8÷4=2 m/sです。しかしAの前半は4 m/s、後半は0 m/s、Bは全区間2 m/sで、運動の中身は違います。

「平均が同じなら同じ運動」は誤りです。終点と所要時間だけでは途中の変化は分かりません。折れ線の各区間の傾きまで調べます。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:距離・時間グラフの高さは何を表しますか?その時刻で出発点からどれだけ離れているかを表します。
確認2:水平線はどのグラフでも停止ですか?いいえ。距離・時間グラフでは停止ですが、速さ・時間グラフでは速さが一定です。
確認3:全体平均が同じなら途中の運動も同じですか?同じとは限りません。各区間の傾きや停止時間を確認します。

誤読したら、縦軸・横軸・区間・単位へ戻ります。次は表、テープ、グラフを横断して入試型の説明を作ります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。