LESSON 01

力と運動・慣性

乗り物と球の初見場面で慣性を使おう

急発進・急停止する乗り物や飛ぶ球を、初めの運動状態と合力から説明する。

乗り物と球の初見場面で慣性を使おう

急発進する電車、急停止するバス、飛んでいく球。入試で見慣れない場面が出ても、見る物体を決め、初めの運動状態と合力を分ければ説明できます。

このレッスンの役割

「力と運動・慣性」の仕上げです。日常場面の見かけに惑わされず、観察者と物体、速度と合力を整理して説明します。

前から受け取る力:物体・速度・力・合力を分けて誤答を直す力
今回完成させる力:乗り物や球の初見場面を慣性と合力で説明する力
次へ渡す力:次節で斜面や落下運動の速さ変化を力と結ぶ力

知る:初見場面は四段階で整理する

  1. 調べる物体を一つ決める。
  2. 変化前の速度を描く。
  3. その物体に働く力だけを描く。
  4. 合力の向きから速さ・向きの変化を予測する。

急発進する車内の人と慣性車体は右へ加速し、人の足は床から右向きの力を受けるが上半身は元の静止を保とうとする車体は右へ加速上半身は元の静止状態を保とうとし、車内から後ろへ傾いて見える

理解する:見かけと実際の力を分ける

車が急発進すると、足は床から前向きの力を受けます。上半身は慣性で元の静止状態を保とうとするため、車内からは後ろへ傾いて見えます。「後ろ向きの力が体を引いた」とは限りません。

急停止では体が前へ動き続けようとします。シートベルトは前向き運動を止めるため、体へ後ろ向きの力を加えます。

例で使い、よくある誤答を直そう

右へ飛ぶ球に下向きの重力だけが働くと、球は右向き運動を保ちながら下向きに曲がります。力の矢印が下だからといって、手を離した瞬間に真下へ落ちるわけではありません。

答案では「慣性により」で終えず、「物体はそれまでの右向き運動を保とうとし、同時に下向きの重力で向きが変化する」のように、初めの運動と合力の効果を両方書きます。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:急停止するバスで体が前へ動くのはなぜ?体がそれまでの前向き運動を慣性で保とうとするためです。
確認2:右へ飛ぶ球に下向きの力が働くと、直後はどちらへ?右へ進みながら下向きに曲がります。
確認3:初見場面で最初に決めることは?どの物体の運動と力を調べるかです。

見る物体、初めの速度、働く力、合力の順に整理すれば初見場面も説明できます。次は斜面と落下運動で、この関係を記録へつなぎます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。