初見の連続写真・記録テープから運動を説明しよう
高校入試では、見慣れない台車や球の記録が示されます。装置の形に迷っても、時間情報を復元し、等時間に進む距離を比べれば、運動を読み解けます。
このレッスンの役割
「運動の記録と速さ」の仕上げです。これまでの五つの技能を選び直し、初見の連続写真・記録テープから、運動の様子を証拠と計算で説明します。
前から受け取る力:記録の誤読を「点→区間→時間→距離→速さ」で直す力
今回完成させる力:初見記録から速さの大小と変化を判断し、根拠付きで説明する力
次へ渡す力:次のセクションで距離・時間グラフと平均・瞬間の速さを読む力
知る:初見資料は四段階で分解する
- 記録の時間間隔を確認する。
- 同じ時間幅ごとに進んだ距離を読む。
- 必要なら距離÷時間で速さを求める。
- 数値の変化を「一定・増加・減少」で説明する。
理解する:説明には観察と数量の両方を入れる
0.1秒ごとの移動距離が2.0 cm、3.0 cm、4.0 cm、5.0 cmなら、速さは0.20 m/s、0.30 m/s、0.40 m/s、0.50 m/sです。
よい説明は「点の間隔が広がった」だけで終わりません。「等しい0.1秒ごとの移動距離が増え、距離÷時間で求めた速さも増えたので、物体はだんだん速くなった」と、観察・時間条件・結論をつなぎます。
| 資料の特徴 | 判断 | 根拠の言い方 |
|---|---|---|
| 等時間の距離が同じ | 速さは一定 | 同じ時間に同じ距離 |
| 等時間の距離が増える | 速さが増す | 同じ時間に進む距離が増加 |
| 等時間の距離が減る | 速さが減る | 同じ時間に進む距離が減少 |
例で使い、よくある誤答を直そう
60 Hzのタイマーで6区間ごとの長さが3.0 cm、3.0 cm、3.0 cmでした。6区間は0.10秒なので、どの区間も30 cm/s=0.30 m/sです。「後の点ほど右にあるから速くなった」は誤りで、位置が変わることと速さが増すことを混同しています。
入試答案では「速さが一定」とだけ書かず、「0.10秒ごとの移動距離がすべて3.0 cmで等しいため」と根拠を添えます。周波数が変わったら区間数を変え、同じ時間幅を作り直します。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:0.1秒ごとの距離が5、4、3 cmならどう動いていますか?
等時間に進む距離が減っているので、速さが減っています。確認2:50 Hzで5区間の長さが8.0 cmなら速さは?
時間は0.10秒なので、8.0÷0.10=80 cm/s=0.80 m/sです。確認3:初見資料の説明に最低限必要なものは?
時間間隔、等時間に進んだ距離、必要な速さの計算、そこから判断した運動の変化です。時間を復元し、等時間の距離を比べ、速さへ直せば初見の記録も読めます。次は同じ運動をグラフで表し、平均の速さと瞬間の速さを区別します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。