受精卵から胚へ進む発生の全体像をつかもう
このレッスンの役割
このレッスンは「動物の発生」6レッスンの1番目です。前の「受精と受精卵」で学んだ一つの受精卵が、どのように多くの細胞からなる体へ変わるのか、まず全体の道筋をつかみます。完成の目安は「受精卵→卵割→胚→体のつくりができる」という順を、細胞数と形の変化を使って説明できることです。
知る・理解する
動物の発生は、受精卵から新しい個体の体がつくられていく過程です。受精の瞬間に完成した小さな動物ができるわけではありません。最初は一つの細胞である受精卵が、体細胞分裂をくり返します。この初期の分裂を卵割といい、卵割を始めた受精卵は胚とよばれます。
卵割では細胞数が1、2、4、8……と増えます。ただし初期には胚全体がすぐ大きくなるのではなく、もとの受精卵の中が、より小さな細胞へ分けられていきます。その後、細胞の位置や働きに違いが生まれ、体の部分が形づくられます。発生を見る二つの軸は「細胞数」と「体のつくり」です。
具体例で使う
カエルの資料に、丸い一細胞、境界が一つある二細胞、境界が増えた多細胞、尾のような形が見える胚の写真があるとします。向きや写真の大きさではなく、まず細胞の境界を数えます。次に体の部分が分かれているかを見ます。この二つの根拠で、受精卵→卵割中→形が分かれた胚の順に並べられます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「胚は小さな成体で、あとは大きくなるだけ」は誤りです。初期の胚には成体と同じ体の部分がそろっておらず、分裂と分化によってつくられます。「受精したら発生は終了」も逆で、受精は発生の出発点です。
次は連続写真を、細胞数と境界という観察事実から正しい時間順に並べます。
自分で確かめよう
確認1:発生とは何ですか?
受精卵から新しい個体の体がつくられていく過程です。確認2:初期の卵割で主に増えるものは?
胚全体の大きさではなく、まず細胞数が増えます。確認3:写真を並べる二つの根拠は?
細胞の数・境界と、体の部分がどの程度分かれているかです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。